V候補・履正社は投打に圧倒的、対抗は早実か。好チーム揃いのセンバツ超展望
今月19日に開幕する第89回選抜高校野球大会。いよいよ開幕までカウントダウンとなったが、ここでは優勝候補を中心に注目校を紹介する。
2017/03/18
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春は投手力が重要
個々の能力の高さではやはり大阪桐蔭(大阪)を挙げないわけにはいかない。2年生の多い若いチームだけに脆さはあるものの、選手のポテンシャルの高さは間違いなく今大会でも屈指。正捕手の岩本久重が骨折で不在なのは痛いが、選手層の厚さでカバーしたいところだ。
東北大会王者の仙台育英(宮城)も充実した戦力を誇る。攻守の要であるショートの西巻賢二を中心にした守備は堅く、打線も長打力には欠けるものの繋がりがあり得点力は決して低くはない。1月下旬に故障で離脱した正捕手で四番の尾崎拓海が驚異的な回復を見せて大会に間に合いそうなのも大きい。
昔から「春は投手力」と言われるように過去の大会でも絶対的なエースがいるチームが強さを発揮しているが、その点で強さを発揮しそうなのが福岡大大濠(福岡)と東海大市原望洋(千葉)だ。
福岡大大濠のエース三浦銀二は秋の公式戦を全て一人で投げ抜いており、6完封をマークするなど安定感は抜群。強肩強打の古賀悠斗と組むバッテリーは大会屈指だ。
東海大市原望洋のエース金久保優斗も昨年秋の公式戦14試合中13試合に登板して10完投をマーク。旧チームから豊富な登板経験があるのも頼もしい限りだ。近畿大会で大阪桐蔭を破った神戸国際大付(兵庫)のエース黒田倭人も小柄ながら安定感は抜群で面白い存在だ。
ダークホースになりそうなのが盛岡大付(岩手)と明徳義塾(高知)の二校。ともにチームの中心選手が昨年夏の甲子園に出場しており、勝ち進んだ経験を持つことが大きい。盛岡大付は複数の力のある投手を抱えていることも強みだ。明徳義塾は初戦で早稲田実との対戦となるが、百戦錬磨の馬淵監督が清宮、野村を上手く分断できれば十分に勝機はあるだろう。
最後に触れたいのがセンバツ連覇を狙う智弁学園(奈良)と夏春連覇を狙う作新学院(栃木)。ともに旧チームのような絶対的なエースは不在だが、それでも続けて甲子園に出場してくる地力はさすがだ。センバツ連覇となれば35年ぶり3校目、夏春連覇となれば34年ぶり5校目の快挙となる。先輩の偉業を間近で見ているだけに、自信を持って大会に臨めるということは大きなアドバンテージとなるだろう。