2017年ドラフトの注目株は? 高校生は目玉・清宮幸太郎ら”清宮世代”の野手。社会人投手も豊作、大学生は伸びしろ次第か
一足早く、2017年のドラフト候補を紹介する。ご存知、早実の清宮幸太郎が最終学年を迎え、斎藤佑樹以来のフィーバーとなりそうだ。社会人は高卒3年目と大卒2年目の解禁組に逸材がそろっている。
2016/10/21
社会人にも即戦力が期待できる逸材
即戦力として人気の集中しやすい大学生と社会人では、社会人投手に有力候補が多い。高校卒3年目では田嶋大樹(JR東日本)、善武士(東芝)、鈴木博志(ヤマハ)、田中空良(東邦ガス)などの名前が挙がるが、特に田嶋と鈴木の評価が高い。
田嶋は高校時代から上位候補の実力者で、社会人でも順調に成長し豊富な投手陣を誇るチームの中で1年目からエース格として活躍している。少し大きいテイクバックからの鋭い腕の振りが素晴らしく、コンスタントに140km台後半をマークするストレートと手元で変化するスライダーはいずれも一級品。順調に力を発揮できれば複数球団の1位指名の可能性も高い。鈴木は、高校時代は無名の存在だったが、今年の都市対抗では抑えで150km台を連発して一気に注目を集めた。制球はまだ不安定だがプロからの需要の高いリリーフタイプで、三振を奪える球威は大きな魅力だ。
大学卒組も永野将司(Honda)、西村天裕(NTT東日本)、石田光宏(東京ガス)、柏原史陽(JX-ENEOS)、嶽野雄貴(西濃運輸)など本格派は少なくない。なかでも膝の大怪我さえなければ大学時代も上位候補だった西村が夏場以降復活を見せており、来年しっかりと実績を残せば1位候補に浮上してくる可能性は高いだろう。野手も大学卒2年目を中心に実力派の選手が多い印象。北川利生(日本通運・外野手)、丸子達也(JR東日本・一塁手)、谷田成吾(JX-ENEOS・外野手)は入社直後から中軸を任せられており、いずれも強打が持ち味の選手。守備、走塁は高レベルとは言えないが、長打力不足に球団には魅力のある選手達だ。
チャンスメーカータイプでは都市対抗で若獅子賞を受賞した藤岡裕大(トヨタ自動車・外野手)、田中俊太(日立製作所・二塁手)、菅野剛士(日立製作所・外野手)の三人が目立つ。いずれも大学時代からの実績は申し分なく、欠点が少ない選手達だ。上位指名とはいかなくても、手薄なポジションを埋める意味ではうってつけと言えるだろう。