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田中正義には何球団集まる? プロ野球史上最多は野茂英雄らの8球団

昨年の壮行試合でプロの若手有望株から7連続を含む8三振を奪うなど早くから注目を集めている創価大・田中正義。過去最多は89年、90年の8球団だが、今年は何球団が黄金の右腕獲得に名乗りをあげるだろうか。

2016/10/20

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高木遊



野茂、小池の8球団が最多

 いよいよ本日(10月20日)17時からと迫っている2016年プロ野球ドラフト会議。投手を中心に近年まれにみる豊作と言われる今季だが、中でもやはり注目は創価大学の田中正義だろう。
 早くから注目を集めていた田中だが、特に名を上げたのが昨年6月に行われたユニバーシアード日本代表壮行試合。この試合、3回から2番手として登場した田中は4イニングを投げ、岡本和真(巨人)らプロ野球のプロスペクトたち相手に7者連続三振を含む8奪三振、無安打の快投。その名をいっきに全国区へと知らしめた。

 当初は史上初の「12球団競合」もあるかと噂されたが、今季は右肩痛に苦しんだことに加え、佐々木千隼(桜美林大)や柳裕也(明治大)ら他候補の台頭もあり、その可能性は低くなっている。しかし複数球団による競合は確実、史上最多に並ぶ可能性は十分にある。

 1965年にドラフトが始まって以降、最も多くの球団の入札を集めたのが、1989年の野茂英雄(新日鉄堺)と、1990年の小池秀郎(亜細亜大)で共に8球団が競合している。

 社会人入り後にトルネード投法とフォークボールを習得、88年のソウル五輪ではチームの銀メダル獲得に貢献するなど当時アマチュア最高の投手と言われた野茂。ドラフトでは一番手のロッテから大洋、日本ハム、阪神、ダイエー、ヤクルトと6球団連続で野茂に入札、この時点で既に競合数で最多に並んでいた。以降もオリックス、近鉄が入札し抽選は8球団に。くじ引きでは最後に引いた仰木監督(当時近鉄)が見事当たりくじを獲得。

 野茂は1年目から投手四冠(最多勝,最優秀防御率,最多奪三振,最高勝率)に加え、MVP・新人王・沢村賞、そしてベストナインも獲得とタイトルを独占。NPB5年間で80完投、78勝を記録後、95年からその活躍の場を海の向こうアメリカへと移した。また野茂の「ハズレ1位」にも逸材が多数、大洋は大魔神・佐々木主浩(東北福祉大)、ロッテは通算117勝の小宮山悟(早大)を獲得している。

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