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WBCへ選手派遣見送り、辞退者続出……投手陣課題のチャイニーズ・タイペイはロッテ陳らが柱。強打の打線で活路開けるか

駒田英さんは、台湾の政府系海外向け短波ラジオ放送の日本語放送の記者、パーソナリティだ。番組では台湾の様々なトピックを日本に紹介しているが、とりわけスポーツ分野では共著「台湾プロ野球(CPBL)ガイド」を著すなど造詣が深い。ウインター・リーグが開催される、台中洲際棒球場で今年の台湾プロ野球事情と、WBCの代表チームについて話を聞いた。

2016/12/26

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不参加多いMLB組。陽岱鋼は故障の回復次第か?

――海外組はどうでしょうか?
 
 近年、CPBLのプレー環境改善もあり、その流れは少しずつ変わりつつありますが、台湾では、高校生の世代トップクラスの選手は海外、特にMLBを目指すことが多く、概ね、高卒時もしくは大学1、2年生でMLB球団と契約します。今回のWBCでは、こうしたアメリカでプレーする選手、特に投手の招集に苦心しています。
 
 今年MLBでプレーした3人の投手のうち、チェン・ウェイン(マイアミ・マーリンズ)は、大型契約の1年目となった今シーズン、ケガに苦しみ、満足な成績が挙げられなかったことを理由に、19日、出場辞退を表明しました。また現在FAの王建民は、所属チームが決定した場合、スプリング・トレーニングで開幕メジャーへのアピールが必要だとしており、出場の可能性は低いといえます。
 
 また、次世代のエースとして期待された胡智為(レイズ3A)は先月、メジャー40人枠入りを果たし、今月初旬、スプリング・トレーニングでメジャー入りを目指すことを理由に不参加を表明しました。このほか、メジャー経験がある王維中(ブリュワーズ3A)も参加しません。また、マイナーリーグ所属で代表入りを期待されていた投手数人、正捕手候補の一人だった選手は、ケガを理由に辞退しています。
 
――NPBでも活躍している台湾人選手がいます。
 
 今年NPBでプレーした選手では、陳冠宇(千葉ロッテ)や宋家豪(東北楽天)は出場に前向きで、先発の一角を担うことが濃厚です。
 
 一方、巨人へ移籍した陽岱鋼、そして郭俊麟(埼玉西武)はケガからの回復の状況を見ながら出場を決定するとのことです。
 
 元埼玉西武のC.C.リーは、コロラド・ロッキーズとの契約が秒読みだとされ、WBC出場の可能性は低そうです。呉念庭(埼玉西武)は、大舞台での経験が足りないということで代表候補から外れています。また今年のドラフトで指名を受けた廖任磊(巨人)は当初は候補ではありませんでしたが、投手不足から代表候補合宿に参加することとなりました。

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