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WBCへ選手派遣見送り、辞退者続出……投手陣課題のチャイニーズ・タイペイはロッテ陳らが柱。強打の打線で活路開けるか

駒田英さんは、台湾の政府系海外向け短波ラジオ放送の日本語放送の記者、パーソナリティだ。番組では台湾の様々なトピックを日本に紹介しているが、とりわけスポーツ分野では共著「台湾プロ野球(CPBL)ガイド」を著すなど造詣が深い。ウインター・リーグが開催される、台中洲際棒球場で今年の台湾プロ野球事情と、WBCの代表チームについて話を聞いた。

2016/12/26

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1次ラウンドは厳しい組み合わせ

――チャイニーズ・タイペイは1次ラウンドでプールAに入り、韓国、オランダ、イスラエルと対戦します。
 
 そうですね。前回大会4位のオランダ、昨年のプレミア12優勝の韓国、初出場ながら現役メジャーリーガーの代表入りも予想されるイスラエル……厳しい組み合わせです。
 
 そんな中、最初に述べた通り代表チームはバッテリー、特に投手の駒不足が深刻で、郭泰源監督は頭を悩ませています。
 
 今回、ウインター・リーグに参加していたアマ強化チームから、追加で候補が選出される可能性も出てきています。
 
――WBCに向けて、台湾の野球ファンからどのような声が聞こえてきますか?
 
 もともとネット世論を中心に、CTBAの代表選手へのサポート体制に対する問題点が指摘されていたこと、また、過去に国際大会で怪我を負った選手が何人かいたこともあり、来シーズンのパフォーマンスや、メジャー昇格のチャンスをつかむために、大会不参加を選択する選手を支持する声は多いように思えます。
 
 台湾は1970年代以降、国際社会の中で厳しい立場に置かれ、それに伴い国を挙げての野球振興が図られてきたこともあり、国際大会が重視される傾向がありましたが、ファン気質にも変化が出てきているといえそうです。
 
 長年、代表チームを支えてきた林智勝(中信兄弟)、陳鏞基(統一)、潘威倫(統一)らは、今大会が最後の国際大会となります。相当厳しい戦いになるでしょうが、こうしたCPBLのベテランや、陳冠宇らNPB勢などの奮闘に期待します。ピッチャーの駒不足の中、打撃陣の援護が必須です。台湾の誇る強打を世界に示して欲しいです。

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