東京ガス、山岡泰輔 プロは目標、評価されるよう社会人で日本一に
2013年、一人の高校生投手が大きな話題を呼んだ。その名は山岡泰輔。プロ注目の選手だが、瀬戸内高校卒業後、プロ志望願を提出せずに社会人野球の東京ガスへ入社。1年目から即戦力として活躍した。来年ドラフトで再び大きな注目を集めるであろう山岡は今、着実に社会人野球で経験を積み上げている。
2015/02/06
山岡が投げるなら大丈夫、そう周囲から言われる選手に
――さて今年、社会人2年目ですね。まず目の前の目標はなんですか?
スポニチ杯をとって日本選手権の出場を決めることですね。昨年、僕が合流してすぐの春先、チーム状態があまりよくなくて、スポニチで負けてしまい、そこから勝てない試合が続いたんです。都市対抗でやっと本来の東京ガスの姿に戻ったという感じでした。今年は幸先よくスタートしたいですね。負けないチーム、勝ち癖をチームにつけたいです。スポニチ大会では初戦で投げたいです。
――チーム内での自分への期待みたいなものは感じますか?
まだ試合がないので実感はないですけど…。「今年は主戦で投げてもらう」と首脳陣から言われています。先発もすると言われているので、先発をするならまず1試合投げ切る体力をつけておかなければいけないなぁって思います。
――先発の可能性もあるということで、先輩捕手とのコミュニケーションは?
自分は野球をする上では、上下関係というのは気にしないです。1年目もバンバン首を振っていました。なぜ首を振るかと言うと「どうやったら打者を抑えられるか」を最優先しているからで、それはキャッチャーの方もわかってくださっています。そのへんは、全く遠慮はしないです。
――プロ野球は視野に入れてますか?
行く準備はしています。その準備のために、レベルの高いこのチームに来ましたし、社会人の選手の多くがプロを目指していて、その準備をしていると自分は感じています。ただ、プロに行くのは目標ではあるんですけど、社会人から行くのであれば、即戦力として行かなければいけないと思っています。最高の状態で行かなければいけないと思ってます。
――そのためには今年は大事な年ですよね。
勝負の年だと思ってます。
――注目度も高くなってくると思います。
はい、注目してもらえれば、注目してもらっただけ自分にプレッシャーがかかるので…。注目されるのは好きなほうです!(笑)自分はプレッシャーがないと「あ、期待されてないんだな」と思ってしまうので。プレッシャー、イコール期待という考え方をしています。その考え方は高校の時から変わってないです。
――山岡投手のピッチングは大胆で、小気味いい印象です。物怖じしない性格がピッチングにも出るんですね。緊張して失敗したことはないですか?
試合では緊張しないですね。頭が真っ白になった経験もないです。ただ、日本代表のトップの試合となったらどうなるのか、そこは経験がないからわかりません。今は…会社の自己紹介とか、人前でしゃべるときのほうが緊張します。頭が真っ白になります(笑)。
――では最後に、今シーズンの山岡投手は、どんなところに注目してほしいですか?
自分が投げるなら大丈夫だと、チーム内だけじゃなくて野球ファンの方や見ている方から言われるようになりたいです。そういう選手になりたいというのも、野球をしていく上での目標です。
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山岡泰輔(やまおか・たいすけ)
1995年9月21日広島県生まれ、中野東小学校からソフトボールを始め、中学では軟式野球部に所属した。その後、瀬戸内高へ進学。1年秋からエースとして活躍すると、高校3年夏の広島大会決勝(引き分け再試合含む2試合)で29イニングを無失点に抑えて、13年ぶり甲子園出場を決める。一躍、名前が全国区に。甲子園は初戦の明徳義塾戦に敗れたが、大きな話題を呼んだ。卒業後は東京ガスへ入社。1年目から即戦力として活躍した。