プロのスカウトも注目する「関甲新のダルビッシュ」 無印の大型右腕・吉田慶司郎(常磐大)【2015年ドラフト・隠し玉大学生①】
多くの好選手をプロ球界へ輩出し、2013年春には上武大が日本一に輝くなど近年レベルの上昇が著しい関甲新学生野球リーグ。そのリーグでプロ球団スカウトから高い注目を集める無名の大型右腕がいる。
2015/02/18
Yu Takagi
元阪神・久保田智之に次ぐ素材
昨秋5位から優勝を目指す常磐大のエースと期待される190cmの大型右腕・吉田慶司郎が、これまでの3年間6季で挙げた勝ち星はわずか2つ。名門・仙台育英高校出身ではあるが、エースとなったのは3年夏。そこでも県8強で公立校に敗れ甲子園出場も果たしていない。
そんな実績皆無とも言える吉田だが、このオフ期間だけでもすでにプロ6球団のスカウトが常磐大グラウンドへ視察に訪れるなど、高い関心が寄せられている。6球団のうち、3球団のスカウトに印象尋ねたところ、下記のように答えた。
「簡単にはそうそう打たれないストレートが1番の魅力。角度があって指にもボールがしっかりかかりますからね。変化球がまだまだですが、どこまで成長するか楽しみ」(某パリーグ球団スカウト)
「体がある割に腕がシャープに振れる。下半身を中心とした体全体により強さが出てくると面白い存在」(某セリーグ球団スカウト)
「完成度はまだまだですが、スピードも最速で147キロをすでに出していますし、球持ちが良いため、打者はスピード以上の速さを感じ打ちづらい」(某パリーグ球団スカウト)
プロ球団のスカウトたちは軒並みその高いポテンシャルに太鼓判を押し、その完成度の低さゆえの伸びしろに期待をかけている様子だ。
常磐大で指揮を執って27年目となる石川清一監督も「これまでの投手の中では久保田(元阪神)に次ぐ存在。現時点では矢貫(日本ハム)、小野寺(元西武、ヤクルト)より上だね」とその素質に太鼓判を押している。