秀岳館・鍛治舎監督、今大会で退任もまだ消えぬ指導者の心【全国高校野球】
2017/08/18
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完敗ですね、本当に夢のような3年間でした――。
今大会限りで退任する秀岳館(熊本)・鍛治舎巧監督の最後の夏が終わった。
2014年に監督に就任。16年春に甲子園に出場し、秀岳館を3季連続4強入りする強豪校に育て上げた。
今夏は、地方大会の途中で体調不良で入院。チームは指揮官不在のまま準決勝、決勝を戦い、磨き上げた強力打線と堅守で4季連続となる夏の切符を手にした。
この日の広陵(広島)戦では、打線が振るわず、守備のミスに泣いた。鍛治舎監督は「もっときっちり守らなければならなかった」と反省を口にしが、選手はよく頑張ったとねぎらった。
広部就平主将は「自分をキャプテンに選んでもらえて、ここまでの選手に成長できた」と指揮官に感謝した。「恩返しはできなかったけど、次のステージで頑張る姿を見守ってほしい」と話した。
鍛治舎監督は横浜と広陵と戦った今夏を振り返り、「伝統校と戦ってたくさんのこと学んだ。また熊本に持ち帰って還元できる」と指導者らしい言葉を残した。球児のレベルアップを願う気持ちはまだまだ消えない。
取材協力・氏原英明