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「高校から木製バット」は強打者を減らす? 韓国野球界の功罪。異変もたらした指導法の変化

長距離砲として期待された高卒選手がプロ入り後、金属バットと木製バットの違いに苦しむケースは多々ある。一部では、高校から木製バットの使用を促す声もある。一方、韓国では国際ルールに沿い、高校生も木製バットの使用が義務付けられている。ところが、この木製バットの導入によって、強打者が育たない状況となっているという。(2017年11月16日配信、再掲載)

2020/04/10

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金属バット禁止。本塁打の数が激減

 野球は実に面白い。140㎞以上の速球をバットで打ち返し、得点を作り出す。140㎞の速球は2トンの車が走ってくるような存在感だとよく言うが、これを打ち返しているのはなんと木製バットだ。
 
 豪快なスウィングでホームランを放つバッターもいれば、鋭い振りでヒットを生産するバッターもおり、あり方はそれこそ様々だが、それらが握っているのはすべて木で作られた棒である。韓国も、日本も、アメリカでさえも全部一緒だ。
 
 しかしすべての野球選手が木製バットから始めるわけではない。日本も、韓国も年代別に差をおいてバットの種類を分けている。日本では高校野球だと金属バットを使っており、ようやくプロになってから木製バットに切り替える。
 
 韓国でも2004年までは高校野球で金属バットを使うのは当然だった。しかし国際大会で木製バットの規定が出来たため、韓国は2005年から高校野球で金属バットの使用を禁止。一括して木製バットを使うように方針を変えた。そしてこれが韓国野球の指導法さえをも変えているという指摘が出てきている。
 
 一部では韓国野球に「強打者が減った」という指摘がある。豪快なフルスウィングをする選手の不在が韓国の中でも懸念されている。
 
果たして実際の記録はどうだろうか。金属バットを使用していた2004年の高校野球ホームラン数は273本だった。しかし木製バットを使った2005年には55本に激減。翌年の2006年には103本と上がるも、それ以降は100本を超えない時期が続いた。

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