センバツ出場校を予想、サプライズ選出はあるのか?【後編~近畿・中国・四国・九州~】
第90回記念選抜高校野球大会の出場校が26日に発表される。出場校予想の後編では近畿、中国、四国、九州の4地区を考える。
2018/01/26
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21世紀枠が一般選考に与える影響とは
ちなみに筆者は過去に数回、この選考委員会を取材した。選考の議論の場には入れないが、選考委員会終了後の記者会見では出場校の選考理由を聞くことができる。
取材して驚いたことがいくつかある。選出確実だと思われていた“未来のパ・リーグ本塁打王”が主砲を務めていたチームが落選したこともあったし、「〇〇選手のような好投手がいるチームを選ばないで選考委員は務まらない」と選考理由について選手を名指しでほめたたえたケースもあった。あるいは、出場校の読み方を間違える選考委員が説明役を務めることもあった。
各地区の選考委員が語る選考理由にはそれなりの説得力があるが、すべてが納得できるものではない。その年度の「選びたい学校」が存在しているというのを頭に入れておいた方がいい。
出場校は、一般選考枠に先立ち「21世紀枠」が発表される。これが意外に鍵を握っているのを忘れてはならない。21世紀枠は、前年秋の都道府県大会16強以上(参加129校以上は32強以上)を条件として、野球以外の要素を選考条件に各地区の代表から選出される特別枠だ。
先にこの特別枠が決まるため、一般枠の出場校選出にも影響がある。同府県から3校選出される可能性はほとんどなく、「地域性」を選出理由に挙げる場合があるため、同じ地区内や同府県内から21世紀枠で選抜されると、やや不利に働くときがある。