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助っ人選手の発掘も? “サッカー大国”で開催される野球大会の実情【カリビアンシリーズ戦記】

メキシコでカリビアンシリーズが開幕した。カリブ海地域の強豪が集う同大会は、NPB球団にとっても助っ人選手を発掘する貴重な場となる。一方で、野球ではなくサッカーへの関心が高いメキシコで、カリビアンシリーズはどのように受け止められているのか。(取材・文:高橋康光)

2018/02/09

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Yasumitsu Takahashi



翌朝の有力スポーツ紙1面は…

 前述の萩原スカウトは、スカウティングという観点からこの大会を「すでにチームの戦力がほぼ確定している時期の大会ですから、この場ですぐ獲得しようという前提で見ているわけではありません。それでも、シーズン中に緊急補強が必要な場面も出てくる可能性もゼロではないですし、こういうところでそうした選手をリストアップしておくためにもチェックは怠れません。
 
 政情不安もあり、視察に回れないベネズエラの選手を見る貴重な機会ですし、キューバも楽しみです。国内リーグもマメに視察していますが、キューバは国内リーグでの出来やスタッツだけじゃ評価しきれないという部分があると思っています。というのも、あの国では野球選手も公務員。いくら数字を残そうが、年俸が上がるわけでもないですし、正直彼らのモチベーションが読み切れないところがあります。
 
 国内リーグで特にインパクトを感じなかった選手が、国際試合で思わぬポテンシャルを見せてくれることもあったりします。彼らにすれば外国のスカウトの目にとまる大きなチャンスですからね。国内では目にできなかった一面を発揮してくれる選手が今回もいるかもしれません」と述べている。
 
 地元メキシコ代表トマテロスが登場する第2試合の前には、盛大に開幕セレモニーが行われた。アメリカからビル・クリントン元大統領や、地元グアダラハラ出身でメキシコの国民的スターであるボクサー、サウル・アルバレスらが参加し、マリアッチも盛大に奏でられ、イベントを大いに盛り上げた。
 
 残念ながらトマテロスは敗れたものの、16500人という球場のキャパシティを満員に埋め尽くしたファンは大いに盛り上がっていた。数は少ないながらも、コアなファンからは熱狂的な支持を集めている(?)というメキシコの野球人気事情を体感できた。
 
 だが、翌朝の『esto』『RECORD』といった有力スポーツ紙の1面が、地元の人気サッカーチーム・チーバス敗戦というニュースに独占されていたというオチも一応紹介しておこう。

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