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村田修一、栃木入団のプラス効果とは? 観客増や競争激化…独立リーグに見る元NPB選手の価値

今季、村田修一内野手がルートインBCリーグ・栃木ゴールデンブレーブスに入団し、「プロ野球独立リーグ」の存在が脚光を浴びた。再びのひのき舞台を目指し、元NPB選手が独立リーグでプレーするケースは珍しくない。一度はNPBで名を馳せた有名選手は独立リーグの球団にどのような影響を与えているのだろうか。

2018/05/12

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Satoshi Asa



元NPB選手の加入、競争激化の効果も

 栃木には今年、村田に加え、ヤクルトでプレーしていた飯原誉士が兼任コーチとして入団した。また、同じBCリーグ群馬からソフトバンクを経て、再びBCリーグに戻った八木健史は主力打者として打線を引っ張っている。投手陣にも、金伏ウーゴ(元ヤクルト、巨人)、中村恵吾(元ソフトバンク)らが名を連ねる。
 
 栃木の辻武史監督(元ダイエー、ソフトバンク)に聞くと、やはり球団方針として、NPB経験者を積極的に獲得しているようだ。
 
 「それはもう、チャレンジの場ですから。元NPBの選手にも復帰への場を提供しています。そしてセカンドキャリアという視点でも、何かうちで吸収してくれればいい。今回は村田が入団したけれど、彼だってNPBに戻るためここでチャレンジしているんです」
 
 だが、レベルの高い元NPB選手がロースターに入り、スターティングメンバーに名を連ねることは、独立リーグが本来育てるべき若い選手のチャンスを奪うことになるのではないか。この疑問について、辻監督はきっぱりこう返してきた。
 
 「それも競争ですよ。彼らを越えないとNPBも見えてきませんから」
 
 これに対し、この日栃木と対戦した新潟アルビレックスBCの加藤博人監督(元ヤクルト)は別の立場をとる。今季このチームの元NPB組は、自軍から巨人の育成に送り出し、復帰した外野手の渡辺貴洋だけだ。
 
 「うちはNPB組を並べることはしません。そのあたりは球団ごとの姿勢じゃないかな。うちはだいたい1人か2人ですね。彼らの姿勢を見て若い選手が何かを学んでくれればいいというスタンスです」
 
 つまり、「NPB復帰」ということはあまり想定に置いていないのだ。
 
 「(元NPB選手については)もうある程度、実力はわかっているんでね。昨年もある選手が12球団合同のトライアウトで好投したけど、結局どこも獲らなかった。その選手もNPBの後に独立でプレーしたんですけどね。いいときはいいけど、四球で自滅する試合が多かった」
 
 加藤監督は私見と断りを入れながらも、NPBをお払い箱になった選手が独立リーグから再びひのき舞台に戻る確率は限りなく少ないことをほのめかした。それならば、ドラフトから漏れた選手にチャンスを与えるべきだと言うのが新潟球団の姿勢のようである。

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