ルーキー・清宮幸太郎の潜在能力を引き上げる、早実のDNA
早実・清宮幸太郎がデビュー2戦目で先制タイムリーを含む猛打賞。打線をけん引し、チームに好影響をもたらしている。
2015/04/14
主将も清宮の飛距離に脱帽
また打った。
初回、1死2塁で3球目を引っ張ると、ゴロが一塁手の右をあっという間に抜いていった。ガッツポーズでツーベース。初回はここから早実打線がつながって一挙6点。早大学院との兄弟対決を優位に進める先制タイムリーになった。
3打席目は二塁手のグラブをはじく内野安打。4打席目もライト前に運んで、加藤雅樹主将の豪快完璧2ランを呼んだ。
清宮本人は「初回は真っすぐがいい投手と聞いていたので、真っすぐを待ってました。前の試合よりリラックスしてやれた。自分の振りも戻ってきてます」。入学1週間の15歳が名門の打線をけん引している。
「加藤さんのホームランに見とれて走るのを忘れました」と笑った。
その春季大会2本目を放った加藤が、「飛距離では清宮にかなわない」のだそうだ。
ルーキーの存在がチーム全体にいい影響を与えているようだ。
「清宮は手首、バットが立っていて、体幹でシッカリ回っているフォーム」と加藤をうならせる。
「彼が繋げてくれるので心強い。彼の存在が自分のモチベーションになってる。いい仲間が入ってくれました」
和泉実監督も「存在がチームの刺激になっている」と化学反応を感じている。
「加藤が1年で出た時も先輩たちがやりやすい環境づくりをしてくれた。加藤自身も今、そうやってますね」
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