ルーキー・清宮幸太郎の潜在能力を引き上げる、早実のDNA
早実・清宮幸太郎がデビュー2戦目で先制タイムリーを含む猛打賞。打線をけん引し、チームに好影響をもたらしている。
2015/04/14
早実イズムが清宮の力をさらに引き上げる
王貞治、荒木大輔も下級生で主力になり、斎藤佑樹も2年生でエースだった。
ある早実OBにこんな話を聞いたことがある。
「早実は実力が同じだったら下級生を起用するんです。和田前監督にはっきり言われました。次の年にも戦力が繋がっていくから、と」
上級生の思いを背負って後輩が戦う。これも早実の一つのDNAだ。加藤主将が実践する。
「清宮は普段はかわいい後輩です。僕が1年生で出た時もやり易かった。今はそんな雰囲気を心がけてます」
それは清宮も感じとっていた。
「加藤さんら上級生に協力してもらって気負わずにやらせてもらっていて、感謝してます。早実はいい選手が揃っているので、甲子園を目指して、僕も上級生を引っ張っていきたい」
さて、日曜日も清宮はテレビカメラ数台、30人の報道陣に囲まれた会見でも饒舌だった。
「高校野球とシニアの違い? (応援部、チアリーダーなど)応援があるぐらい、っすかね」
「(プロなどの)憧れの選手? 特にないです」
「ファンも報道陣も多い? こういう環境でやっていかなきゃいけない人間なので大丈夫です」
いちおうは少しの時間、宙を見上げ考えるのだが(笑)。
猛打賞だったが、「納得できるのはホームランなんで」と納得していないという。
松井秀喜、A・ロッド(ヤンキース)のフォームを参考にしてる。「メジャーが好きなので」ファーストミットも今や、少数派となりつつあるアメリカのローリングスブランドを使っている。
目標を聞かれれば、「プロ野球選手になりたい。そして自分の力がその上にあるならメジャーに行きたい」と大きな夢を披露した。
物怖じしない有言実行戦略はこの日も全開だった。
和泉監督はその潜在能力を認めている。
「才能と努力の子。預かった子の中であれだけ打球が上がる子はいなかった(2打席目のセカンドフライ)。フォームが外国人のよう。前向きな子。求めているのは先にあるんだろうから、3年間、イメージしているものを求めていってほしい」
チームはベスト8に進出。春の狂想曲はもうちょっと、続きそうだ。
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