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“聖地”甲子園こその高校野球。厳しさ増す暑さへの対策、ベンチ入り増枠で負担軽減を【小宮山悟の眼】

全国高校野球選手権の代表校56校が出そろい、組み合わせが決まった。今年は第100回大会とあって例年以上に注目を浴びている。地方大会は記録的な猛暑もあり、大会の進め方などが議論された。これから開催される「夏の甲子園」の在り方について考えたい。

2018/08/03

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「ドーム開催」検討には反対

 近年の暑さは対策を万全にしたところで、完全には防ぎようがない。涼しい時間帯に試合を組むなど様々な方策を練る必要があるが、参加校の数やスケジュールを考えると、現状のやり方しかないというのが現実だろう。
 
 一部では、ドーム開催を検討するべきだという声もあるが、私は反対だ。「聖地」である甲子園だからこそ意味がある。
 
 野球に限らずほとんどの競技に「聖地」が存在する。その競技の世の中に対する浸透度みたいなものだ。ある陸上関係者が、国立競技場問題のときに「われわれの聖地は国立だ。横浜国際ではない」と言っていた。高校野球が甲子園ではなく、別の会場や複数会場で開催されるというのは想像し難い。
 
 高校野球の大会は、春が「選抜高等学校野球大会」、夏が「全国高等学校野球選手権大会
」という正式名称がある。それにも関わらず、「春の甲子園」、「夏の甲子園」で浸透しているのだ。
 
 そんな中で改善策を考えると、開催時間の変更もあるが、私がかねてから言い続けていることはベンチ入り人数の増枠だ。選手一人一人の暑さによる疲労を少しでも軽減するため、登録選手数を増やすべきだ。これは投手の連投や酷使回避につながると以前から提言している。チームは連戦を余儀なくされるため、ベンチ入りの増枠は必須だろう。
 
 登録選手数の増枠は部員が多い私学優位になるという意見もあるが、それを議論するならばカテゴリーを分ければいい。甲子園を目指すチーム、そうではないチームと。地方大会で20点差以上の試合が生まれること自体、同じ土俵で戦っているとは言えない状況だろう。

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