大垣日大、継投で攻撃の流れ作り初戦突破 阪口監督「非情な監督だと思われる」修行の先発意図語る【全国高校野球】
2018/08/08
<第4日 第3試合 1回戦 ○大垣日大9―3東海大星翔●>
第100回全国高校野球選手権記念大会は8日、阪神甲子園球場で第4日を迎え、第3試合では大垣日大(岐阜)が東海大星翔(熊本)を下して4年ぶりの初戦突破を果たした。
大垣日大は0-2と2点を追う2回、先頭打者の小野寺優斗(2年)がライトスタンドへ放り込むソロ本塁打を放って1点差に詰め寄る。そして、再び2点差で迎えた4回はにようやく打線が繋がる。2本の安打と死球で無死満塁とすると、ここで7番の堀本洸生(3年)が満塁本塁打を放って一気に5-3と逆転した。
さらに大垣日大は、6回に堀本に送りバントをさせて1点をもぎ取ると、8回には小野寺がこの日2本塁打目となる3ラン本塁打を放って9-3と突き放した。
投げては、先発・修行恵大(3年)の後を受けて5回からリリーフした2番手の内藤圭史(2年)が最後まで無失点で投げ切る好投を見せ9-3で勝利。96回大会以来4年ぶりとなる初戦突破を決めた。
一方の東海大星翔は、5回と8回に走者を得点圏に進めるも後続の打者が空振り三振を喫して反撃の芽を摘まれた。
試合後、甲子園通算32回目の指揮を執った大垣日大の阪口慶三監督は、100回記念大会での勝利について「最高。言葉にならない」と話し、「52年の監督生活の中で、これだけ練習した年はない。(3本塁打)はウチの野球じゃないね。今日は良い打球が飛んだ。私が見ている以上に子どもが成長している」と11安打で9得点を挙げた打線を称えた。
また、好リリーフで流れを作った内藤の投球については「今日は内藤から行くつもりだった。(地方大会の)準決勝、決勝を投げて、甲子園に来て修行が肩に違和感があるといって代えては教育的に良くない。非情な監督だと思われる。本人に今日朝食後に呼んで『どうする?』と聞いたら『腕がもげるくらい振って投げます』と言うから、『よし、その言葉もらったる。打たれても打たれんでもいい。その言葉だけで先生十分だ』と机を叩いた。僕の目からは燃えているように見えた」と語り、修行を先発させた心の内を明かした。
勝った大垣日大の次戦は第10日の第2試合で、相手はこの日の第2試合で勝利した好投手・吉田輝星(3年)を擁する金足農(秋田)となっている。