木更津総合・野尻、投手経験ゼロから1年足らずで急成長「聖地に立てる喜びを感じた」【全国高校野球】
2018/08/10
Kana Yamagishi
<第6日:第1試合1回戦 木更津総合10―1敦賀気比>
――甲子園のマウンドという聖地に立てる喜びを感じた。
8回途中1失点の好投を見せた木更津総合・野尻幸輝(3年)は初戦をこう振り返った。
夢の舞台で背負った背番号は「1」。昨秋まで投手経験のなかった野尻は、一冬で急成長を遂げ、木更津総合で昨年は山下輝(法政大)、一昨年は早川隆久(早大)が背負ったエースナンバーを受け継いだ。
「4番・投手」で先発出場した野尻。“聖地”のマウンドでは直球とスライダーを織り交ぜ、緩急つけた投球で敦賀気比打線を封じた。7回2/3を1失点、打っては4打数2安打の活躍。チームは2桁安打で強力打線を発揮した。
「チームバッティングが持ち味。しっかりと後半になってできた。ピッチングは緩急をつけて芯を外すことができた」と評価した。
「打席も聖地ですけど、マウンドの方が聖地という感じがします。本当に喜びを感じました」
大きな目を輝かせ、そうかみしめる。野手出身の投手だからこそ感慨は大きい。2回戦の相手は興南(沖縄)。「どこと当たってもしっかり自分たちの野球をしたい」と次戦を見据えた。
取材・文 山岸佳奈