初出場の折尾愛真、自慢の打撃が沈黙。指揮官は前向き「全国で通用するバッティング学んだ」【全国高校野球】
2018/08/10
Kana Yamagishi
<第6日第2試合:1回戦 日大三16-3折尾愛真>
創部15年目、春夏通して初出場の折尾愛真(北福岡)。地方大会6試合55得点、10本塁打という自慢の打撃も強豪・日大三(西東京)の前では鳴りを潜めた。
奥野博之監督の「打ち合いで10点付近の攻防になる」という読みは大きく外れ、初回に7失点を喫し、大量リードを許す展開となった。
身長191センチのプロ注目スラッガー・松井義弥(3年)を擁する打線だが、序盤の失点により攻撃のリズムを欠いた。地方大会での打ち合いを制してきた折尾愛真。しかし、日大三のバッティング技術は一枚も二枚も上手だった。球速120キロ台の折尾愛真投手陣は、日大三のつなぐ打線につかまった。
指揮官は「試合まで1週間あり、選手は落ち着いて調整できていた。その状態で入れたが、ぐっと締めて入った方がよかった。僕のミス」と反省の弁を口にした。一方、「全国で打てるバッティングはこういうものとしっかり勉強させていただいた」と前向きに語った。
初の夢舞台は大差での敗退となったが、収穫もあった。2年生・斉藤隼人が8回に放ったソロ本塁打だ。奥野監督は「初めて出て、ホームランが1本出た。今後、折尾愛真が50年、100年と続く中で残っていく」とほっとした表情を浮かべた。
「僕が監督をやっている間はいつまでもバッティングのチームをつくっていきたい」
全国の厳しさを味わった一戦。しかし、奥野監督はあくまでも打撃重視の姿勢を崩さない。強豪から学んだバッティングを糧にして、今後は打撃力に一層の磨きをかける。
取材・文 山岸佳奈