大阪桐蔭、済美を下し4年ぶり決勝進出! エース柿木が155球で今大会2度目の完投【全国高校野球】
2018/08/20
Kana Yamagishi
<第15日 第2試合 準決勝 ○大阪桐蔭5―2済美●>
第100回全国高校野球選手権記念大会は20日、阪神甲子園球場で第15日を迎え、準決勝第2試合では大阪桐蔭(北大阪)が済美(愛媛)を下して4年ぶりに決勝進出を果たした。
史上初の2度目の春夏連覇を狙う大阪桐蔭と、エース山口直哉(3年)を中心に勝ち上がってきた済美による一戦は、序盤から動く。2回、済美が大阪桐蔭の先発・柿木蓮(3年)に対して安打と四球などで2死一、二塁とチャンスを作ると、6番の山口直哉が右前へタイムリー安打を放ち1点を先制した。
対する大阪桐蔭は、準々決勝まで4試合で計471球を投げている山口直哉を4回に捉える。先頭から四球、エラー、送りバントで1死二、三塁と攻め立てると、7番の山田健太(3年)が左前へタイムリー安打を放って同点に追い付く。なおも一、三塁で芦谷泰雅(2年)がパスボールを喫しこの回2点目。2-1と逆転に成功した。
しかし、済美も引き下がらない。直後の5回の攻撃で1死一塁から芦谷が三ゴロを打って、サードの中川卓也(3年)が一塁へ送球する間に一塁走者の矢野功一郎(3年)が一気に三塁を狙う。それに気付いたファーストの石川瑞貴(3年)が三塁へ送球するも、これが悪送球に。矢野はボールが転々とする間に本塁へ生還して2-2の同点とした。
必死に食らい付く済美に対して大阪桐蔭は、直後の攻撃でも集中力を発揮する。連続安打と四球で2死満塁とすると、石川が中前へタイムリー安打を放って2者が生還し勝ち越しに成功。さらに二、三塁から山田の打席でサードの池内優一(3年)がエラーし、三塁走者が5点目のホームを踏んだ。
柿木と山口直哉の投げ合いによって、試合は5-2と大阪桐蔭3点リードのまま終盤に進み7回、大阪桐蔭は1死から根尾昂(3年)と石川の連続安打で一、二塁としたが、山口直哉は山田を二ゴロ、4-4-3の併殺に打ち取って無失点に抑える。
一方、済美打線は先頭の芦谷が死球で出塁後、送りバントで1死二塁のチャンスを演出。しかし、伊藤駿吾(3年)の遊ゴロでショートの根尾が三塁へ送球し、二塁走者の芦谷がタッチアウトとなった。後続も打ち取られ、なかなか得点できない。
大阪桐蔭は柿木が9回も無失点で抑え、155球で今大会自身2度目の完投。5-2で勝利し、優勝した2014年の第96回大会以来4年ぶりの決勝進出を果たすとともに、春夏連覇へあと1勝とした。済美は、6回以降は走者を得点圏に2度置くもあと1本が出なかった。