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豪州プロ野球が驚きの台湾リーグ参戦。その理由に隠された両者の思惑とは?

 オーストラリアのプロ野球リーグ(ABL)が5日、2019年より台湾プロ野球(CPBL)に参入することが決まった。両リーグの合意の裏には、一体どのような思惑が隠されているのだろうか。

2018/09/07

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鄭仲嵐



経営上の難しさ、ルール上の問題点も

 台湾では、プロ野球に参入したい場合、まずは「加盟権利金」を払わなければならない。その額は1億2000万台湾ドル(およそ4.3億円)であり、更に「地方振興金」でも7000万台湾ドル(2.5億円)が必要。豪州のチームが参入する場合は、基本的にはこの2つの金額も必ず払うべきであり、呉会長は「これからは更にこの問題(金額)について豪州と蜜に議論していく」と話した。
 
 ルール上の問題点もある。それは、チームの中で「7割がオーストラリア人」ということだ。そもそも台湾プロ野球はドラフト制度がある。各チームの外国人選手は4人までしか登録できず、現実的には「1軍選手の7割がオーストラリア人」は不可能だ。たとえ2軍からだとしても、リーグのルールは修正しなければならない。万が一他球団の利益に影響する場合、豪州のチームが参入することも難しくなる。
 
 最後は本拠地を選ぶこと。ヴェイル氏は「他球団の本拠地とバッティングしない場所」と語る。現在プロ野球がない都市は、首都の台北や南の都会・高雄が挙げられる。しかし、高雄の澄清湖球場は過去にプロ野球球団が使ったことがあったが、収益は毎年赤字になったため球団側が諦めた過去がある。現実的には、台北市内にある天母球場が最も可能性が高いのではないか。

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