岩村明憲「代打・オレ」でBCリーグデビュー 出場数増はチーム成長の証
福島ホープスは、19日の対武蔵ヒートベアーズ戦で待望の球団初勝利を挙げた。そして「代打・オレ」で岩村選手兼任監督が選手としてBCリーグデビューを果たした。
2015/04/22
田口元義
ファンも待ち望んだ「代打・オレ」
今季初の「代打・オレ」は、理想通りの試合展開で実現した。
4月19日、熊谷さくら運動公園で行われた武蔵ヒートベアーズとの一戦。10対3と福島ホープスの大量リードで迎えた8回、無死一塁から貴規の代打として岩村明憲選手兼任監督の名がコールされた。
結果は三振。
だが、「打順との兼ね合いもありますけど、できればリードしている場面で出たいですね」と語っていた岩村監督からすれば、チームが4戦目にして初勝利を挙げられただけに、結果よりも打席に立てたことに意味があったはずなのだ。
リードしている場面で指揮官が打席に立つ。
それはすなわち、福島ホープスのチーム力が少しずつ高まってきている証左でもある。
本来ならば、17日にあづま球場で開催されたホーム開幕戦が「代打・オレ」の絶好の機会だった。
「初打席は福島で、という思いはあります。どこかのタイミングで出たいですね」
岩村監督自身、そう言って福島での初出場を示唆していたくらいだった。
17日の武蔵ヒートベアーズとの試合は、初回に先制され、7回まで0対3と劣勢が続いていた。そんな展開でも、「代打・オレ」のチャンスは終盤に訪れた。
8回の2死満塁での3番・岡下大将と、9回の2死一塁での7番・小林祐人を迎えた場面。ふたりはこの試合で無安打であり、特に後者のケースは「最後の打者」である。負け試合とは言っても地元ファンからすれば、せめて、日米通算1585安打、209本塁打を誇る岩村監督のパフォーマンスを目に焼き付けたかったに違いない。