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岩村明憲「代打・オレ」でBCリーグデビュー 出場数増はチーム成長の証

福島ホープスは、19日の対武蔵ヒートベアーズ戦で待望の球団初勝利を挙げた。そして「代打・オレ」で岩村選手兼任監督が選手としてBCリーグデビューを果たした。

2015/04/22

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田口元義



「監督・岩村」としての意識強く

 もちろん、岩村監督にも心構えはあった。

「8回、9回は自分でも準備はしていました。でも、8回のチャンスは上位打線でしたし、9回も(8番の)笹平(拓己)まで回ってきたら行こうかと、足かせ(フットガード)まで用意しました。選手として出るタイミングを探ってはいましたけど」

 しかし、「代打・オレ」は最後までコールされなかった。
 岩村監督は、その真意をひと言で述べた。

「彼らが打ってくれないと、チームに未来はないですから」

 選手ではなく監督としての矜持が優ったのだ。そのことを本人に尋ねると、「もちろんそうです」と即答し、指揮官としてチーム育成の持論を強く語った。

「自分のことから言えば、今の状態で打席に入っても『準備不足は否めない』という結果になることはわかっていたんで。それに、準備が万全だったとしても、チャンスの場面でそうそう打てるものではないんでね。今はチーム全体として実戦が不足していますから、1打席、1球でもいいから相手ピッチャーとの駆け引きを数多く覚えてもらう。そして、自分のパフォーマンスをしっかりと出す。長い目で見れば、勝つこともあれば負けることだってあるんで、まずは、そういうところを大事にプレーしてもらいたいですね」

 プレーイングマネージャーの岩村は、「監督・岩村」として「選手・岩村」を俯瞰して判断できている。出場意欲という選手としてのエゴイズムを的確にコントロールし、チームのために若い選手たちの成長を促し指揮を執ることができているのだ。
「まずは、リードしている場面で自分の打席を重ねていきたいですね」と指揮官は言う。

 岩村監督の打席が増えていく。それはつまり、選手たちの成長、そして、チームの勝利という結果にも繋がっていくのだ。

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