早大優勝のカギは、伝統の背番号を背負うバッテリーの誕生にあり
4月11日に開幕した東京六大学春季リーグ戦。早大は東大戦を終えて2連勝で勝点1。44回の最多優勝回数を誇る法大に次ぐ43回のリーグ優勝を果たしている早大が2012年春以来の優勝を目指す。
2015/04/25
主力が抜けた新生早稲田
東大の連敗が止まる日があったら、スポーツ紙の1面になるだろう、とひそかに思っている。先週の早大―東大1回戦。6回表、東大が早大を逆転した。連敗が止まる・・・。つまり早大が敗れるかもしれない。そんなことが瞬間的に頭をよぎった観戦者もいたのではないか。
1対2。早大は1点を先制したが、その後のいくつかのチャンスをつぶし残塁の山を重ねる展開。そこに東大が6回、4番のタイムリーで逆転したものだから、「連敗が止まるのでは」と期待を抱いた神宮の東大ファンもいただろう。
まあ、結局は5対2で早大がなんとか再逆転勝ちしたのだが。
東大の話はまた、改めるとして早大は胸をなでおろしてのスタートとなった。高橋新監督を迎え、有原(現日本ハム)、中村(現千葉ロッテ)という投打の両輪とクリーンアップがそっくり抜けて変革のシーズン。どんなチームになっているか注目していたが、オープン戦は社会人には負けたゲームもあったものの(社会人2強と言われるJR東日本、JX-ENEOSには負けていない)、大学生チームには全勝だった。
東大1回戦、先発投手は竹内(松坂)だった。安定感抜群の大竹(濟々黌)が予想されたが、3年の経験という部分も評価された。ある関係者は「球威のある竹内で東大を抑え込んで波に乗っていきたい。2回戦でゲームを確実に作る大竹でものにしたい、という監督の意図があると思う」と言っていた。
2回戦はこの通りになり、打線も効果的にタイムリーが出て9対0で快勝した。
二人の左の先発陣に加え、優勝するには右の吉永(日大三)の復活が不可欠になる。関係者は「先発は左の二人が不調にならない限り、変わらないでしょう。吉永は重要な場面でのリリーフというポジションを任されるはず。ロングリリーフも出来ますし」と言う。