「家は退屈、自分はまだプレーできる」フリオ・フランコが日本に戻ってきた理由
MLB、NPBなど世界で数々の実績をあげてきたフリオ・フランコが、今季日本に戻ってきた。現在、ルートインBCリーグの石川ミリオンスターズの選手兼任監督として戦う、レジェンドはなぜ石川でプレーすることを選択したのだろうか?
2015/05/08
阿佐智
フランコ加入効果で、集客も期待
今年はなんと57歳を迎える。短く刈り上げてはいるものの、白いものが目立つ頭は、すでに彼が、トップリーグでプレーする選手ではないことを示している。そのことは本人も十分に理解しているだろう。彼の話ぶりからは、体が動くかぎりプレーはするが、重点はチームのマネージメントに置いていることが伝わってくる。慣れない環境で、選手と監督の両立は可能なのだろうか。
「問題ないね。むしろプレーヤーとしているほうが、自分が直接かかわりながら試合に入ってけるのでいいと思っているよ。それに、兼任監督は今までもメジャーでもNPBでもいたからね、とくに珍しいことだとは考えていないね」
取材した日の試合は、残念ながら負け試合とあって、終盤での「代打オレ」を目にすることはできなかったが、あの独特のフォームを見る機会も多くありそうだ。
最後に、ファンへのメッセージをお願いすると、皮肉めいた笑みを浮かべて次の言葉を残してくれた。
「メッセージ?誰にだい?。私は、今はミリオンスターズの一員だから、石川のファンにぜひとも注目してほしいと思っているよ。残念ながら現時点ではチーム状態は良くないけれど、皆さんが応援してくれれば、チームも上に行けると思うので、ぜひともスタジアムに足を運んでほしいね」
もちろん、世界野球のレジェンドを石川県民だけのものにするわけにはいかない。
「まあ、フランコひとりで、急に観客やスポンサーが増えるわけではないですけどね。でも、夏にかけてやってきますよ。千葉ロッテのファンが。なにしろ新幹線で2時間半ですから」
彼を日本球界に復帰させた球団社長は、「レジェンド」を県内だけに閉じ込めておくつもりはなさそうだ。
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