プロ野球輩出30人越え 横浜高・渡辺監督が今季限りで勇退
春夏それぞれ15回の甲子園出場、合わせて5度の優勝を誇る強豪横浜高野球部の名将・渡辺元智監督が今夏限りの勇退を表明した。
2015/05/14
渡辺監督が送り出した数多くのプロ野球選手たち
甲子園の常連・横浜高で長年指揮を執り、高校野球ファンで知らない人はいない名将・渡辺元智監督が今夏限りの勇退を表明した。後任には平田徹部長が決まっている。
母校である横浜高を指導して今年で51年目。1965年にコーチに就任すると、68年には24歳の若さで監督に就任した。
監督として甲子園通算51勝は歴代3位。甲子園で活躍した数多くの選手をプロ野球に送り出し、その数は30人を越える。1980年の夏の甲子園で早実の荒木大輔と投げ合い優勝した愛甲猛や埼玉西武ライオンズで打撃コーチを務める阿部真宏、横浜ベイスターズで2年連続で首位打者に輝いた鈴木尚典も教え子の一人だ。
この他に今シーズン活躍している選手を中心に紹介したい。
北海道日本ハムファイターズ
佐藤賢治
近藤健介
浅間大基
高濱祐仁
福岡ソフトバンクホークス
松坂大輔
千葉ロッテマリーンズ
涌井秀章
高濱卓也
横浜DeNAベイスターズ
小池正晃(打撃コーチ)
後藤武敏
多村仁志
乙坂智
石川雄洋
荒波翔
土屋健二
筒香嘉智
倉本寿彦
東京ヤクルトスワローズ
成瀬善久
中日ドラゴンズ
福田永将
広島東洋カープ
下水流昂
日本ハムには今シーズン、浅間・高濱の同級生コンビが入団。二軍で切磋琢磨し合い、浅間は先日一軍デビューを果たし、初ヒット初ヒーローインタビューと順調に実績を重ねている。甲子園春夏連覇、ノーヒットノーランも達成したソフトバンクの松坂は、体調不良などもあり二軍で調整中だが、今シーズン中に一軍登板となるだろう。ロッテの涌井はリーグトップの5勝をマークしており、2010年以来の2ケタ勝利も濃厚だ。DeNAは、不動の四番筒香をはじめ、セリーグ首位を独走しているチームの中心選手がずらりと並んでいる。FAでロッテからヤクルトに移籍した成瀬は先発ローテーションの一角を担っている。中日の福田は、森野の離脱で出場機会を得ると持ち前の打撃が開花し、5本塁打を放っている。広島の下水流は3年目で一軍定着を目指している。
昨年8月には渡辺監督とともに甲子園常連高に育て上げた小倉清一郎部長が退任した。今夏の渡辺監督の勇退で野球部の歴史に一つの区切りがつくだろう。
渡辺監督最後の采配は、8月の甲子園で見届けたい。