専修大「1部昇格即優勝」は46年ぶりの快挙 勝因は卓越したチームマネジメント
20日、東都大学野球春季リーグ第7週で行われた優勝決定戦となる専修大対拓殖大で専修大が1-0で勝利し、52季ぶり32度目の優勝を決めた。
2015/05/20
高木遊
他大学OBの名参謀を招聘
こうしたチームのまとまりを支えていたのが、就任2年目となる齋藤正直監督のチーム作りと人柄だ。
部員たちが口を揃えるのが、「監督が就任してチームが明るくなった」ということ。2番手捕手としてチームを支えた浅川慎介(4年・東海大高輪台)は「監督やコーチの方々が部員一人ひとりに声をかけてくださります。ウチのチームで監督・コーチの悪口を言う人間はいません」と証言する。
大学野球の監督には2・3軍の試合は観ない監督もいるが、専修大では齋藤監督ら首脳陣4人が、「8つの目でチーム全体を観るように」(齋藤監督)と、くまなくチェックし、活躍が認められれば翌日の試合で起用するなどし、チームの競争力を高めた。
またコーチ陣は、齋藤監督が「短期間で結果を出すには、それぞれの分野のスペシャリストが必要」と、中央大OBの藤田康夫投手コーチらを招聘。専修大のような名門で、他大学のOB起用することは異例で「正直、両校のOB会から異論はありました」と齋藤監督は振り返るが、断固たる意志を貫き反対を押し切った。
そうして就任した藤田コーチは伸び悩んでいた右腕・角田皆斗(現富士重工業)をエースに引き上げて1部昇格に貢献させると、今季は同じく2年以降不振に喘いでいた右腕・大野亨輔(4年・星稜)を再生。開幕戦の12回完封など4勝を挙げる大車輪の活躍で優勝を支えた。