川﨑宗則氏のプレースタイルは台湾野球に欠けているもの。地元ファン大歓迎、体調面は「沒問題」
元福岡ソフトバンクホークスの川﨑宗則氏が13日、台北市内でファンミーティングに参加。台湾プロ野球リーグ(CPBL)・味全ドラゴンズと3カ月の限定契約を結んだことを明かした。味全は、来季2軍の試合に参戦し、2021年から正式に1軍公式戦へ参加する予定となっている。
2019/07/17
鄭仲嵐
言葉よりも野球で
台湾野球の歴史から見ると、1906年の日本統治時代頃、日本人が野球を伝え、今でも日本式の野球教育が残っている。かつて味全球団の監督を務めた田宮謙次郎氏(元阪神タイガース)と寺岡孝氏(元広島カープ)、日本式の厳しい野球教育を受けてきた元監督の宋宦勳氏や徐生明氏らが、味全球団の伝統を作った。
川﨑氏は、「試合出ますよ。でもコーチなんで、偉そうにします」と冗談を交えながらも、言葉が通じなくても「Just Play Baseball」という英語を用いて、言葉よりも一緒に野球をすること、一緒にお酒を飲むことでコミュニケーションをとりたいとコーチ像を語った。また、「20歳を超える人とお酒を飲むよ」とまた冗談で現場のファンを沸かせた。一方、将来監督になることについては「僕はそういう人間ではないです」と否定している。
選手としての川﨑氏と言えば、やはり好守備、俊足、安打量産と走攻守三拍子揃ったプレースタイルで、それはちょうどいまの台湾野球に一番欠けているものです。殊に失策は、シーズン前半の60試合だけで、統一ライオンズが67失策、ラミゴモンキーズも51失策。その多くが内野手によるもので、記録上には残らないミスも少なくなかった。
遊撃手として華麗なプレーを見せる川﨑氏は、どうやって練習しているのかと問われると、「センスです」と笑いを誘った。ただ、その「センス」こそ、台湾の内野手にいま最も必要なことであり、そのセンスの磨き方を学ぶ必要がありそうだ。