味全・川﨑宗則氏、8月中旬実戦デビューへ。コーチ業はMLBでの経験糧に「のんびり」を生かす
元福岡ソフトバンクホークスの川﨑宗則氏が、台湾プロ野球・味全ドラゴンズと選手兼コーチとして3カ月間の限定契約を締結した。8月中旬には、およそ2年ぶりに実戦復帰をする予定だ。選手として、そしてコーチとして、台湾野球にどのような思いを持っているのだろうか。
2019/07/30
鄭仲嵐
「のんびり」は良いこと
台湾の野球ファンにとって、「厳格なルール」と「毎日みっちり」というのが日本野球に対して抱いている印象だ。
それに対して、台湾野球は常に「のんびり」。エラーが多くても気を尖らせることなく、まるで公務員のように出勤する台湾プロ野球に、川﨑氏が対応できるのかという疑問が浮かぶ。だが、そんな問いに対しても、「『のんびりしている』は良いことです」と冷静に答えた。
なぜ「のんびり」は野球にとって良いことなのだろうか。その独特な視点について質問を重ねると、コーチとしての姿勢が垣間見えた。
「野球というスポーツは、基本的には長いスポーツ、休憩が多いスポーツなので、(のんびりは)すごく合っていると思います。なので、そういうのを生かして『良いプレー』を伸ばしたいと、そう思っております」
試合のときはちゃんと試合をして、休憩するときはちゃんと休憩する。川﨑氏は米国での経験を通じて「バランスをとることの大切さ」を学んだ。今度はコーチとして、味全の若い選手たちに「自分のバランスを探す」ことを伝えていきたいと考えているようだ。
「やるときはやる、やってないときは休む、ということをしっかりやっている上で、全部が全部一生懸命やらなくて良いと思う」