高岡商、リードオフマン森田朝陽が決勝打 石見智翠館はあと一歩のところで勝ち星掴めず【全国高校野球】
2019/08/06
<第1日 第3試合 1回戦 〇高岡商(富山) 6―4 石見智翠館(島根)●>(6日、阪神甲子園球場)
第101回全国高校野球選手権大会の初日第3試合は、高岡商(富山)が石見智翠館(島根)の驚異の粘りを振り切り6-4で勝利。2回戦進出を決めた。
初回、高岡商は、1番・森田朝陽(3年)が俊足を生かしたセーフティバントで出塁。2つの四球で1死満塁となると、押し出し四球で1点を先制する。さらに2回には、2死二塁から、森田の左翼ポール直撃2ランでさらに2点を追加した。
追いかける石見智翠館は5回、関山和(1年)が無死から左中間に二塁打を放ち、チーム初安打。1年生ながら遊撃を守る関山和がチームを鼓舞すると、6回には兄の関山愛瑠斗(3年)がセンター前安打と二盗でチャンスメイクする。さらに2死満塁となり、再び関山和が右前適時打を放ち、1点を返した。
直後の7回、追加点を挙げたのは高岡商。先頭の井林泰雅(3年)が四球で出塁し、すかさず盗塁を試みるも刺され、相手に流れを渡しかねない状況となった。しかし、2死から出塁した堀裕貴(3年)が、この回2度目の盗塁を仕掛け成功させる。攻め続ける姿勢を見せた高岡商は、続く藤井康平(2年)のレフト前適時打で石見智翠館を突き放した。
追いつきたい石見智翠館は8回、1死から河本響(2年)が左翼へ二塁打を放ち、チャンスを作ると、田中一輝(3年)の中前適時打で生還。再び点差を2点に縮めた。9回、1死から代打・伊藤海来(3年)が死球で出塁。続けて代打・片岡竜玖(2年)が三遊間を破り、石見智翠館は同点の走者を出す。
さらに、東田大輝(3年)が右前安打を放ち、1死満塁の大チャンスを迎えると、主将・関山愛(3年)がレフト前に2点適時打を放ち、土壇場で同点に追いついた。さらに1死一、二塁とチャンスは続くと、代わった2番手・堀(右翼から)の暴投で、二、三塁とサヨナラの機運が高まる。四球で満塁とし一気に試合を決めたい石見智翠館だったが、3番・田中、4番・名田泰基が内野ゴロに倒れ試合は延長戦に突入する。
延長10回、高岡商は、安打と死球で1死一、二塁のチャンスを作ると、9番・鈴木颯馬(2年)が送りバントで2死ながら二、三塁と絶好機を演出する。ここで打席を迎えたのは、2回に2ラン本塁打を放っている森田。石見智翠館の3番手・名田に対し、低めの球を引っ張ると打球は右翼フェンス直撃の2点適時三塁打となり、同点に追いつかれた直後にすぐさま突き放した。
高岡商は10回裏、2番手・堀が先頭打者に安打を許すと投手交代。3番手・背番号「10」の松代賢(3年)がマウンドに上がる。暴投と四球で2死一、三塁のピンチを招くも、最後は東田を右飛に打ち取りゲームセット。高岡商が6-4で逃げ切り、2回戦進出を決めた。