国学院久我山、春夏通じて悲願の甲子園1勝! 13年覇者・前橋育英との激戦を逆転で制す【全国高校野球】
2019/08/08
6度目の挑戦でやっと掴んだ聖地○
<第3日 第3試合 1回戦 ○国学院久我山 7―5 前橋育英●>(8日、阪神甲子園球場)
第101回全国高校野球選手権大会は8日に3日目を迎え、第3試合では国学院久我山(西東京)と前橋育英(群馬)の「関東対決」が実現。国学院久我山が7-5で前橋育英を下し、春夏通じて甲子園初勝利を飾った。
2013年に初出場初優勝を飾った実績のある前橋育英が初回に先手を取る。国学院久我山の先発、エース高下耀介(3年)に対して1死二塁から4番・剣持京右(3年)が適時三塁打を放ち1点を先制。さらに続く2回にも相手守備エラーの間に得点を重ね2-0とリードを広げた。
28年ぶり3回目の出場で甲子園初勝利を目指す国学院久我山も負けてはいない。直後の3回に前橋育英の先発、エース梶塚彪雅(3年)に対して先頭から2者連続安打で無死一、二塁とすると、2番・岡田和也(3年)が右前適時打を放ちまず1点。さらに3番・神山福生(3年)の犠飛で2-2の同点に追い付いた。
4回はともに無得点。先に勝ち越したのは前橋育英だった。5回に1死二、三塁と絶好のチャンスを演出し、ここで高下が痛恨の暴投。さらに梶塚が自らのバットで中前へ適時打を放ち2点を挙げた。
一方の国学院久我山も6回に高下の適時打で1点を返したが、直後に前橋育英が森脇真聡(3年)の適時二塁打によって5-3と突き離し、追いつ追われつの攻防で試合は終盤を迎えた。
7回、国学院久我山は2死走者なしから岡田が右前安打で出塁すると、続く神山が中堅へ放った打球を川原大知(3年)が捕球を試みてダイビングするも届かず。ボールが転々とする間に岡田が生還し再び1点差となった。
なおも二塁に走者を置き、4番・宮崎恭輔(3年)にも中前適時打が飛び出して同点。そして高下も中前適時打を放ち、国学院久我山は驚異の5連打で一挙3点を挙げてついに6-5と逆転に成功した。
国学院久我山の流れは終盤に入っても止まらず、7回に先頭の青木友宏(3番)のセーフティーバントを成功させると、西川新(3年)も左前安打で続いて無死二、三塁とチャンス拡大。ここで前橋育英・梶塚をマウンドから引きずり下ろした。
国学院久我山は前橋育英の2番手・阿部優太(3年)に対して2アウトを喫するが、宮崎が死球をもらい満塁とすると、続く高下の一塁への打球が内野安打となって三塁走者が生還。7-5と国学院久我山がこの試合最大の2点差をつけた。
徐々に追い詰められる前橋育英は、8番から始まる8回の攻撃は3者凡退。そして迎えた9回、逆に甲子園初勝利にリーチをかけた国学院久我山は高下がそのまま続投し、このイニング走者を許すことなく143球を完投し、7-5で勝利を掴んだ。国学院久我山にとっては6度目の挑戦で悲願の甲子園初勝利で、赤く染まった三塁側アルプスも歓喜に沸いていた。