中京学院大中京、自慢の打線「修正力」でコツコツ “紙データ”の右腕攻略で「この勢いで勝つ」【全国高校野球】
2019/08/11
次戦は機動力&堅守の東海大相模
<第6日 第3試合 2回戦 ○中京学院大中京 4―3 北照●>(11日、阪神甲子園球場)
第101回全国高校野球選手権大会は11日に6日目を迎え、第3試合では中京学院大中京(岐阜)が終盤に猛打を見せ、北照(南北海道)に逆転勝ちで3年ぶりの夏の甲子園勝利を飾った。
中京学院大中京は0-1と1点を追う7回、北照のエース・桃枝丈(3年)に対して申原愛斗(3年)が同点の適時二塁打を放つと、なおも2死二塁で主将の4番・藤田健斗(3年)が左前へ適時打を放って逆転。さらにこの後2本の適時打が飛び出して一挙4得点し4-1と北照を突き離した。
投げては、先発のエース・不後祐将(3年)が先制打を浴びたものの6回途中1失点の粘投。その後は最速148キロの速球を中心に投げ込んだ赤塚健利(3年)、元謙太(2年)と繋いで1点差で逃げ切った。
岐阜大会では6試合で打率.420と活発だった打線が序盤は鳴りを潜めたが、中京学院大中京の橋本哲也監督は試合後「思ったような打撃ができなかったが、1打席目以降の凡打を2打席目以降、中盤と終盤で活かしてくれた」と最後に繋がった自慢の攻撃に安堵の表情を浮かべた。
元のこの日3本目の安打から、2アウトなってから勝ち越し打が生まれたことについては「2アウトからの得点からと言うのは予選からも続いていた。持ち味が発揮できた」。相手右腕の桃枝の攻略に向けて、事前データは紙によるものしかなく、「ある程度球威があるというのは聞いていた。実際に対戦してみて、球威もある、変化球のキレもあるので手こずると思った」というが、「2打席目、3打席目でよく修正してくれた」と選手たちの能力を称えていた。
一方、逆転打を放った藤田は「後半勝負、後半勝負。絶対にチャンスがあるから」とチームに言い聞かせ、その通りとなった勝利を喜んだ。自身の一打は「自分ならできると信じて打った」と話し、「繋いで繋いでコツコツできたのが良かった」と主将らしくチーム全体の状態の良さを振り返っている。
次戦は機動力を生かした攻撃と堅守を誇る東海大相模。藤田は「1つ勝つことができて、この勢いで勝ち上がっていきたい」と強敵にも臆することなく戦うことを誓っていた。
取材・氏原英明、文・ベースボールチャンネル編集部