明石商、2年生エース中森俊介の力投で夏初勝利 両校捕手が一発、2017年覇者・花咲徳栄は接戦の末敗退【全国高校野球】
2019/08/11
<第6日 第4試合 2回戦 ●花咲徳栄 3―4 明石商○>(11日、阪神甲子園球場)
第101回全国高校野球選手権大会は11日に6日目を迎え、第4試合では選抜ベスト4・明石商(兵庫)と2017年王者・花咲徳栄(埼玉)が対戦。緊迫したゲーム展開を明石商が4-3で勝ち切り、3回戦進出を決めている。
明石商は本格派の2年生エース・中森俊介、花咲徳栄は中津原隼太(3年)とともに背番号「1」を背負う投手が先発。両者ともに3回まで無失点に抑え、序盤の投手戦を演じた。
先に先制したのは花咲徳栄。明石商・中森は1死から3連打を浴び満塁のピンチを背負う。この場面でも落ち着いて5番・羽佐田光希(3年)を一塁ファウルフライに打ち取り2アウトまでこぎつける。しかし、6番・中井大我(2年)に対し、フルカウントからフォアボールを与え、押し出しで1点を献上。それでも続く田村大哉(2年)を一ゴロに抑え、満塁のピンチを最少失点でしのいだ。
すると5回、捕手の水上桂(3年)が一塁に来田涼斗(2年)を置いて、センターへ2ラン本塁打を放ち逆転。中森の力投に女房役が応えると、6回に1点ずつを取り合い3-2と明石商リードで迎えた7回、今度は花咲徳栄の正捕手である9番・菅原謙伸(3年)が値千金の同点ホームラン。投手陣のチームを背負う扇の要がここ一番で勝負強さを発揮した。
次の1点が試合を大きく左右する展開で、得点したのは明石商だった。7回裏、先頭の来田が二塁打でチャンスメイクすると、水上も相手のエラーで出塁。無死一、三塁の絶好機で主将の重宮涼(3年)がライトへ適時打を放ち、1点を勝ち越した。守る花咲徳栄も後続を併殺に打ち取り、残り2回に望みを繋いだ。
しかし、8、9回も明石商・中森は堂々たるピッチングで、花咲徳栄打線につけ入る隙を与えず、9回3失点の内容で135球完投。同校初となる夏の一勝を挙げた。