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高岡商、荒井大地が魂の3失点完投で2年連続3回戦進出 神村学園は9回に運味方に猛追も1点差涙【全国高校野球】

2019/08/12

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<第7日 第4試合 2回戦 ○高岡商 4―3 高岡商●>(12日、阪神甲子園球場)
 
 第101回全国高校野球選手権大会は12日に大会7日目を迎え、この日最後の第4試合では神村学園(鹿児島)と高岡商(富山)が対戦した。序盤は息詰まる投手戦、終盤は息詰まる展開が続き、最後は4‐3で高岡商が逃げ切って3回戦進出を決めた。
 
 高岡商の先発マウンドには荒井大地(3年)。出どころが見えにくいフォームから変化球を自在に操り、神村学園打線を手玉に取っていく。一方の神村学園の先発・田中瞬太朗(2年)も序盤を好投。スライダーを軸に制球良く投げ込んで打ち取っていった。
 
 1回裏には高岡商が四球で初の走者を出すも、盗塁失敗で無得点。2回裏にも高岡商は四球を選んだが得点には結びつかなかった。3回は神村学園に2本の鋭い当たり、高岡商には安打が生まれたものの、互いに無得点で序盤の3回を終えた。
 
 試合が動いたのは、4回裏の高岡商の攻撃。1死から死球で出塁すると、暴投で二塁へ。この浮足立った雰囲気を逃さず、藤井康平(2年)の中前適時打で先制した。さらに、投手の荒井が中前に鋭い当たりで運び、2点目の適時打。自らを援護する追加点を挙げた。
 
 4回をわずか43球で投げ切った高岡商の荒井は、5回に初の安打を許すも、落ち着いた投球で無失点。6回には先頭打者に出塁を許したが、遊撃手・二塁手に続けざまにファインプレーが生まれて0に抑えた。
 
 神村学園の田中瞬も5、6回には立ち直り、試合は再び投手戦の様相。主将の松尾将太(3年)による盗塁阻止もあり、6回まで87球で2失点で終えた。
 
 神村学園の反撃は7回表。先頭の3番・古川朋樹(2年)が安打で出塁し、1死一、二塁からは6番・松尾駿助(3年)の中前適時打で1点を返した。しかしこの後は、高岡商の遊撃手・石黒和弥(1年)による三塁側フェンス直前でのランニングキャッチが飛び出すなど、1点差のまま攻撃を終えた。
 
 7回裏の高岡商は、石黒和が二塁打で出塁も、三塁に進んでから投球の間に飛び出してしまい、タッチアウトとなってしまう。サインミスと見られるプレーで流れは切れたかに思われたが、直後に2死一、三塁のチャンスを作り、主将の森田朝陽(3年)が中前適時打を放ち、3‐1と再び2点リードとした。
 
 追いつきたい神村学園は8回、2死二塁のチャンスで三塁線に完ぺきに捉えた当たりも、高岡商・井林泰雅(3年)の好守に阻まれ、無得点に終わった。一方、波に乗る8回裏の高岡商は、この日先制打の藤井が中犠飛を放って4点目をあげた。
 
 3点を追いかける最終回の神村学園は、先頭の仲間歩夢(3年)が死球で出塁し、二盗に成功。続く打者の中飛で三塁に進むと、2死からは田中天馬(3年)の三塁強襲安打で1点を返した。さらに、完全に打ち取った平凡なフライを二塁手が落球。勢いづく神村学園は井上泰伸(2年)の適時打で1点差に迫ったものの、最後は二ゴロで試合終了。壮絶な猛追も、反撃はあと一歩及ばなかった。
 
 互いに先発投手が好投し、僅差のまま中盤へ。中盤から終盤は投手の好投に内野手が好守で応え、投手を支える好ゲームは、高岡商・荒井が118球を投げ3失点完投。神村学園は最終回に粘りを見せたが、3回戦進出にはわずかに届かなかった。



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