甲子園ベスト4の兵庫代表・明石商。変革もたらした狭間善徳監督が語る野球論「守れなければ勝てない」
春に続いてのベスト4進出。明石商に変革をもたらした狭間監督、根底にあるのは「トーナメントは守れなければ勝てない。まずは守りから」という考えだ。『高校野球界の監督がここまで明かす!野球技術の極意』(大利実著)から狭間監督の野球の守備に関する技術論を一部抜粋で公開です!
2019/08/21
Getty Images
「基礎があっての基本であり、基本があっての応用」
狭間監督は明石南高から日本体育大に進み、会社員を経験したあと、明徳義塾高のコーチに就任。その後、明徳義塾中の監督を務め、中学軟式野球の日本一を争う全国中学校軟式野球大会で4度の優勝を果たすなど、数々の実績を残した。軟式野球は、硬球よりもボールが飛ばないために、得点が入りづらい。1対0は当たり前で、0対0のまま無死満塁から始まるタイブレークに突入することも珍しくない。こうした緊張感あふれる戦いの中でも、守りからリズムを作り、負けない野球を見せていた。
守りを重視する戦い方は、高校の指導者になっても変わっていない。根底にあるのは「トーナメントは守れなければ勝てない。まずは守りから」という考えだ。
狭間監督は捕り方、投げ方、フットワークといった技術面を伝える前に、土台となる「基礎」を教えることを大事にしている。
「基礎があっての基本であり、基本があっての応用。家を建てるときに『基礎工事』という言葉があるように、まずは基礎からです」
【次ページ】狭間監督が語る4つのキーワードとは