「子供たちの未来につながる」高知入団 藤川球児が語った熱い想い
本日8日、高知ファイティングドッグス入団を表明した前テキサス・レンジャーズの藤川球児の入団記者会見が高知市のホテル三翠園で行われた。晴れやかな表情で熱い想いを語った。
2015/06/08
広尾晃
野球選手として故郷に貢献していく
――お帰りなさい(藤川笑顔)。なぜ高知ファイティングドッグスだったのか?
純粋に僕と妻がともに高知県出身だから。子どもたちは今、アメリカにいますが、夏休みに少しでも高知のよさを知ってもらいたかったし、キャンプやバーベキューなど、夏を満喫したいなと思っていました。ただ自分の家族だけが高知の良さを満喫するのではなく、自分には野球選手という顔もあるので、それを使って地元に貢献できればと思いました。
――(高知ファイティングドッグスの本拠である)越知にはいくのか?
昨日行きました。今日は自分の本拠のある西宮に戻りますが、また木曜から練習に参加します。登板した後は、自宅にトレーニング施設もあり、トレーナーもいるのでそちらを利用します。体調管理の問題もあるので(両方を)上手に使って、家族の時間を有効に使いたいです。
――越智の印象は?
まずは景色。行く途中に仁淀川という川があって、そこでバーベキューをしているのを見たときに、早く子どもたちを連れて行きたいと思いました。そして山に囲まれた環境で自分を磨き直したいです。そのときに家族がすぐそばにいる、これがいいです。妻とそれを分かち合いたいですし、早く子どもたちを呼び寄せたい、本当にいい選択をしたと思っています。
――高知のファンは大変喜んでいるが、同時に外で大活躍するところも見たいというのが正直なところだが、自身でファイティングドッグスでのタイムリミットは決めているのか?
必要とされることが一番なので、必要とされている、自分に力があると感じれば、そこまでやります。選手としてはグランドでプレーすることがすべてです。自分からアピールすることは考えたことがないので、とにかく自分はグランドに来ていただいた人に喜びや楽しみを感じていただけるように日々努力していきます。純粋にプライドを持ってプレーする中で、オファーがあれば話を聞きたいと思うし、オファーが無ければそれもできませんから。今回は家族と一緒に過ごしたかったし、地元にバリバリできる姿を見せたかった。高知の野球人口が少し減っていることも知っていたのでこういう決断になりました。アメリカでは、MLBのプレイヤーは地元をものすごく大事にしていたので、やはり僕も少しでも地域に貢献しようと思いました。NPBに所属していれば1年契約なのでこういうことはできませんが、アメリカで自由契約になったので、こういう選択ができました。そういうタイミングが合ったんです。
――自身の気持ちに正直に、必要とされる限りは投げ続けたいということか。
もちろん、いつ怪我をするかわかりませんが、いつ終わってもいいと思ってやってきました。トミー・ジョン手術をすることになったときも後悔は無かったです。グランドで力を発揮できなければ、グランドに立つべきではないと思っているで。でもまだ全然バリバリできるので、グランドで見てもらいたいです。
――昨日から練習したということだが、今の状態は?
健康ですよ!もうブルペンには3回入っていますし、昨日ファイティングドッグスの本拠地の越智には初めて行きましたが、3イニング分投げました。捕手との意思の疎通とかをやりながら、ブルペンにも入りました。実際にボールを握らなかったのは、アメリカでDFA(戦力外)になってから10日間くらいです。
――海を渡る前と今の状態を比較する意見も出てくると思うが。
それは周りが言うことです。どんなアスリートでも芯のある人間は前を見ているので、本人には関係がない。突き進むのみです。