米大学野球の名監督がコービー・ブライアント氏と同じ事故で死亡。恩師を偲ぶ教え子たちがシリーズ開幕戦に臨む
2020/01/30
角谷剛
「野球のチームが本当に集まれる場所は野球場しかありません」
事故の悲報が駆け巡った日曜の午後、オレンジ・コースト・カレッジのアシスタント・コーチであるネイト・ジョンソン氏は続々と大学に集まってきた選手やOBたちのために野球場を開放した。
「野球のチームが本当に集まれる場所は野球場しかありません。だから私は球場を開放することを皆に伝えました。何百人もの人がやってきました。その中には監督が指導した最初の年のOBもいましたし、現役の選手もいました」とジョンソン氏は地元紙『OC Sports Zone』に語っている。
「私はその場に集まった選手全員に話しかけました。それほど多くのことを話したわけではありませんが、私たちコーチ陣は彼ら選手のためにいること、“Coach Alto”の伝説はけっして忘れ去られることはないこと、そして彼の名誉のためにこのシーズンに全力を尽くすことを伝えたかったのです」
翌月曜日にチーム内で話し合いの場が持たれ、オレンジ・コースト・カレッジは予定通り火曜日のシーズン開幕戦に臨むことを決定した。これは簡単な決断ではなかったはずだ。同じ日にロサンゼルス・レイカーズは本拠地のステープルズ・センターで予定されていたロサンゼルス・クリッパーズ戦を延期している。
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