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2019年夏の履正社はなぜ強かったのか――甲子園での2ストライク時の『打率』が大きなカギに

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2020/05/20

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追い込まれても、打てる

 2019年夏の甲子園で、初の全国制覇を成し遂げた履正社・岡田龍生監督。6試合で7本塁打46得点と自慢の打線が爆発し、センバツ1回戦で星稜・奥川恭伸(ヤクルト)に17三振、3安打完封負けを喫した悔しさを見事に晴らした。
 
 日本一を果たした甲子園の戦いを調べていると、驚くべき数字に出会った。2ストライク時の打率が、〝異常〞とも呼べる数字になっていたのだ。
 
●0ストライク=59打数28安打 4割7分5厘(3割6分8厘)
●1ストライク=61打数24安打 3割9分3厘(3割4分9厘)
●2ストライク= 98打数25安打 2割5分5厘(1割9分2厘)
 
 カッコ内は、大会全体の打率となる(タイブレークは含まない)。当然のことながら、ストライクが増えるごとにピッチャー有利の状況となり、2ストライクになれば打率は下がる。これは、高校野球に限らず、どのカテゴリーの野球にもあてはまることである。
 
 履正社も0ストライク→1ストライク→2ストライクの順に打率が下がってはいるが、2ストライク時でも2割5分5厘を記録した。大会打率と比べると、いかに優れた数字なのかわかるだろう。履正社のバッティングレベルが高かったことを物語っている。なお、2018年夏に、藤原恭大(ロッテ)、根尾昂(中日)を擁して甲子園を制した大阪桐蔭の2ストライク打率は2割1分1厘だった。

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