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仙台育英・須江航監督のポリシー。勝因と敗因を論理的に振り返るために必要な年間計画表

「打撃指導」に定評のある名将が球児へ贈る、一気にバッティングを進化させるマル秘上達メソッドを収録した『高校野球界の監督がここまで明かす!打撃技術の極意』(大利実著、5/26発売)から2018年に仙台育英の監督に就いてから、昨夏の甲子園ベスト8、秋の東北大会優勝と実績を重ねている須江航監督の章から一部抜粋して公開です!

2020/05/26

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論理的な振り返りができる年間計画表

 1カ月ごとに3つのテーマが記されている年間計画表。2019年秋から2020年夏まで、攻撃に関連するところを抜粋すると、次の項目が挙がる。
 
●10月 打の強さは10月1日まで。精度にこだわる
●11月 センバツ濃厚から一気に打。打で押し切る神宮体作りは大きさ>速さ(体重増加)
●1月 打の底上げ(量>質)体作りは大きさ>速さ
●2月 実戦での打の適応確認(正確さへ)体作りは大きさ<速さ
●3月 走塁確認、定義・戦術・戦略確認 5対3で勝つ野球の準備。進塁・被進塁にこだわる
●4月 打の強さを再確認へ(量の確保)体作りは柔らかさ・大きさ・速さからの選択
●5月 出塁率&打率へのこだわり
●7月 戦術戦略確認・準備。強打の選定・実行。R1(走者一塁)からの奪進塁、助進塁獲得。
 
*奪進塁=一塁からどれだけ塁を奪ったか/助進塁=走者をどれだけ進めたか
*走者一塁から二塁打で二、三塁となれば、走者は奪進塁=2、打者は奪進塁=1、助進塁=2を獲得したことになる。

 
 秀光中時代から何度か取材をしているが、須江監督は「行き当たりばったり」が嫌いな指導者だ。いつ、何を、どんなふうにやるかを計画立てる。それによって、勝ったときには、「あのときのあの取り組みがよかった」、負けたときには「あの時期にもっとこれをやっておけば」と論理的に振り返りができる。勝因と敗因をしっかりと説明できなければ、次のチーム作りに活かされていかない。

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