早実・清宮幸太郎 「甲子園に出ることを宿命づけられる」中で臨む、初めての夏
各地で甲子園の地方大会が開幕する中、西東京大会の初戦を16日に控える早実の清宮幸太郎に注目が集まっている。春の東京大会で鮮烈デビューを果たし、甲子園を目指す初めての夏でどんな活躍を見せてくれるのだろうか。
2015/07/15
甲子園に出ることが宿命
懸念もある。
まだ入学して4カ月足らず。一流の高校生投手との対戦が足りなかったり、体力的な不安。高校野球の厳しさをすべて経験できたかというとそうではないだろう。
「コントロールのいい投手に内外角四隅に投げ分けられたら簡単に三振に取られる」という関係者もいる。
北信越チャンピオンの佐久長聖との練習試合はそんな攻められ方をして、抑え込まれた。チームも2対0で完封負けを喫している。
今年の早実は打撃のチームだ。
4番で主将の加藤も高校通算ホームランは40本を超える。こちらもプロが注目する強打者だ。加藤と清宮の二人を「早実のKKコンビ」と呼ぶメディアさえある。
不安は夏からエースナンバーが宮崎から松本に変わった投手陣。この二人の3年生も絶対的な力があるわけではなく、春の大会は1年生の服部が投げてもいた。
春の都大会、準々決勝では関東一に11対18と打ち負けた。
和泉監督は「全てがリセットされて0からのスタート。加藤もやってくれるだろうと期待したいし、清宮のポテンシャルもすごいと思います。でもゲーム当日、実力を発揮できるかどうかなんて、わからないでしょ」と言う。
「100年とか、1年生のベーブ・ルースとか関係ない。うちは毎年、甲子園に出ることを宿命づけられる学校なんです」(和泉監督)
今年もいつもと変わらない早実の夏が始まる。