【甲子園交流試合】明治神宮大会覇者・中京大中京、タイブレークで智弁学園を下す プロ注目右腕・高橋宏斗は149球の熱投で完投勝利
2020/08/12
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<第1試合 ●智弁学園 3-4× 中京大中京○>(12日、甲子園球場)
阪神甲子園球場で開催されている甲子園交流試合は12日に3日目を迎え、第1試合で智弁学園(奈良)と明治神宮大会を制した中京大中京(愛知)が対戦。タイブレーク制の延長までもつれ込んだが、10回、4-3で中京大中京がサヨナラで試合を制し、新チーム発足以降、公式戦無敗を達成した。
中京大中京の先発はプロ注目右腕・高橋宏斗投手(3年)。初回から150キロ台の速球を連発し、無失点に抑えた。
直後の1回裏、中京大中京は、智弁学園の先発左腕・西村王雅投手(2年)から、1番・西村友哉外野手(3年)が中二塁打と中堅手の失策でいきなり無死三塁のチャンスメイク。ワイルドピッチの間に先制のホームを踏んだ。なおも1死一、二塁で再び好機とすると、5番・吉田周平内野手(3年)、6番・南谷雅貴外野手(3年)の連続適時打。中京大中京が初回に3点を先取した。
対する智弁学園は4回、1死から連続死球と安打で満塁のチャンスを作ると、7番・浦谷直弥内野手(3年)が四球を選び、押し出し。その後2死満塁となると、9番・西村に一、二塁間を破る2点適時打が飛び出し同点に。3-3で試合を折り返した。
5回以降は投手戦の様相を呈し、「剛」の中京大中京・高橋、「柔」の智弁学園・西村と投球スタイルの異なる両投手が、無失点の投げ合いを演じた。迎えた9回の攻防、中京大中京の高橋が、2死一塁で迎えた1番・三田智也内野手(3年)をこの日最速の153キロの速球で見逃し三振切って取ると、対する智弁学園の西村も2死から好投を続ける高橋を投飛に打ち取るなど三者凡退とし、両者一歩も引かぬ展開。試合は今大会初の延長タイブレークに突入した。
無死一、二塁から始まる10回表の智弁学園は、2番・白石陸外野手(3年)からの攻撃。強行策で積極的に打って出るも、良い当たりは惜しくも中飛。続く3番・大橋誠斗外野手(3年)は二飛、途中出場で4番に入った植垣洸外野手(2年)もフルカウントから、150キロ速球にバットが空を切り、三振に倒れた。
149球を投じた高橋の気迫のピッチングに応えたい中京大中京打線は、裏の攻撃、先頭の9番・村上遼雅外野手(3年)が智弁学園とは対照的に送りバント。これが投手の失策を誘い、無死満塁の絶好機を迎えた。そして、続く1番・西村が放った二塁後方の飛球は、相手二塁手が落球。インフィールドフライで打者はアウトとなったが、三塁走者の前田識人外野手(3年)がタッチアップで本塁を狙うと、クロスプレーでセーフとなり、試合終了。中京大中京が4-3でサヨナラ勝ちを収めた。