【都市対抗野球】5時間に迫る死闘…64年ぶりの大阪市勢決勝で日本生命が18年ぶりの優勝
29日、東京ドームで行われた第86回都市対抗野球大会決勝は、日本生命対大阪ガスの大阪市勢対決となり、延長回14回の末、5-3で日本生命が18年ぶりの優勝を決めた。
2015/07/30
5時間に迫る延長戦
3-3となってから両チームの粘り合いが始まった。日本生命の藤井貴は8、9回を三者凡退に抑え、8回2死から登板した大阪ガスの緒方はランナーを出しながらも勝ち越しを許さず、試合は延長戦へ。両チーム3塁までランナーが進みながらもホームが遠い。10回裏に大阪ガスが1死満塁のサヨナラのチャンスを作るも後続が抑えられ、そのまま一歩も譲らず14回までもつれ込む。
14回表、日本生命は13回から登板した日本生命の猿渡からヒットと四球で2死満塁のチャンスを作ると、続く5番・廣本がレフト前ヒットを放ち、ランナー2人が生還。ついに勝ち越しに成功する。そして、その裏の大阪ガスの攻撃を藤井貴が三者凡退の抑え、試合終了。時計はまもなく23時をまわるところ。5時間に迫る死闘が終わった瞬間だった。
日本生命ナインが一斉にマウンドに集まり、歓喜の輪が広がる。
それから始まったインタビューで十河監督は「選手がよく粘ってくれた。ベンチはいけるという雰囲気でしたし、終盤に流れがうちにきました。選手にありがとうと言いたい」と話すと、ロングリリーフでチームの優勝を手繰り寄せた藤井貴は「追いついてから0に抑えるしかなかった。応援団の大きな声援で頑張れた」と興奮を隠せない様子のまま、1塁側からライトスタンドを埋め尽くした応援団に感謝の気持ちを伝えた。
昨年の同大会覇者の西濃運輸、日本選手権覇者のトヨタ自動車を破って進んだ決勝戦。粘り合いを制し、18年ぶりの黒獅子旗を獲得となった。