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日本生命18年ぶりVの都市対抗野球 明暗をわけた“勝つ確率の高い戦い方の実践”

18日から29日までの12日間に渡って行われた第86回都市対抗野球大会は、64年ぶりに大阪市同士の決勝となり、延長14回の末、日本生命が18年ぶり4回目の優勝で幕を閉じた。

2015/08/02

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グランドスラム



近畿勢の快進撃で戦国模様が色濃くなる

 橋戸賞の藤井は5年目の27歳。日本生命へ入社した当時から潜在能力の高さには定評があり、「あいつが投手陣の柱になってくれれば」と大きな期待を向けられてきた。なかなかそれに応えることができなかったが、今季は東北大会優勝に貢献して最高殊勲選手賞に選出されるなど、十河章浩監督の信頼も得られるようになった。それでも、先発としては佐川仁崇、清水翔太に次ぐ三番手。連戦は準決勝・決勝だけと恵まれた日程に入ったチームは、佐川と清水を交互に先発させ、藤井はリリーフにまわったが、トヨタ自動車との準々決勝で2点ビハインドの4回途中から登板すると、タイブレークの延長12回までを無失点に抑えて存在感を示し、決勝でも会心の救援で黒獅子旗を引き寄せた。

 藤井をはじめ、大舞台で実績を残した選手は、そのパフォーマンスをコンスタントに発揮し、2年、3年と継続していくステップに進む。そして、そうした選手がスタメンに並ぶチームが、近年のJX-ENEOSやJR東日本のように黄金時代を築いていく。今大会で近畿勢が快進撃を見せ、王子やトヨタ自動車の東海勢も粘り強く戦ったことで、社会人野球の戦国模様はより色濃くなっていくだろう。

 8月1日からは日本代表候補強化合宿が実施され、8月27日の東北を皮切りに日本選手権最終予選が全国各地で開催される。社会人で編成される日本代表はアジア野球選手権6連覇を成し遂げられるのか、また日本選手権ではどんな戦いが繰り広げられるのか。まだまだ今季の社会人野球からは目が離せない。

【第86回都市対抗野球大会二回戦以降の結果】
[二回戦]
日本生命 6×1 西濃運輸

トヨタ自動車 6×2 三菱重工神戸・高砂

王子 2×0 Honda

日本新薬 1×0 JX-ENEOS

大阪ガス 2×0 富士重工業

JR東日本東北 3×1 ヤマハ

三菱重工広島 4×1 信越硬式野球クラブ

NTT西日本 4×1 東芝

[準々決勝]
日本生命 4×2 トヨタ自動車(延長12回タイブレーク)

王子 4×2 日本新薬

大阪ガス 3×1 JR東日本東北(延長10回)

三菱重工広島 2×1 NTT西日本

[準決勝]
日本生命 1×0 王子(延長11回)

大阪ガス 5×2 三菱重工広島

[決勝]
日本生命 5×3 大阪ガス(延長14回)

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