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【高校野球】現役メジャースカウトの眼から見た、清宮幸太郎の初戦

9日、早実の清宮幸太郎が甲子園デビューを果たした。甲子園は早朝から長蛇の列。果たして現役メジャースカウトは清宮幸太郎のプレーをどう見たのか?

2015/08/11

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大物の片りんを見せたヒット

 舞台は甲子園に移ったが、清宮旋風が止まらない。
 初戦の今治西戦が行われた9日。土曜日も重なったが、阪神電鉄の梅田駅は5時台から大混雑していた。入線するホームには人があふれている。発車する電車は通勤ラッシュ並で、「高校野球でこういう状況は初めて」と駅員が言っていた。
 
 これは球場周辺でも同じ状況。改札を出て、球場までのアプローチはチケットを買うための人が何重にもとぐろを巻いている。開門を予定の7時から6時20分に早め、チケットは7時58分で売り切れたという。
 
 試合は早実が6対0で完勝。幸先のいいスタートを切った。さて、当の清宮幸太郎選手。第一打席、1死二塁からファーストフライ、第二打席は死球、第三打席は2死一、二塁からセンターフライ。追加点の欲しい7回、1死二塁からライト前適時打。第五打席は2死一、二塁のチャンスで回ってきたがセカンドゴロだった。
 
「チャンスで回ってきたのに何もできなかったので20点」の自己評価だった。
 
 はたして、この少年の実力はいかに。
 
 20代で渡米、アメリカの野球を体感しその後、スカウトに転身。帰国してアトランタ・ブレーブスの駐日担当スカウトの大屋博行氏にその評価を聞いた。
 
 僕が甲子園に通い始めて18年ですが早く来ないといけないだろうなと思って、5時に来たらもう長蛇の列でした。こんなことは初めてです。清宮君を観るのも初めてでしたが、全国的に注目されてるのがすごいです。どんな選手なのだろうと、楽しみな気持ちでした。
 三打席目までは大きいのを打ってやろうと、力んでいましたね。
 
 1、2塁間を破ったヒットは綺麗でした。バットも上から出ていたし、球足も速かった。それまでの打席は気持ちが早まっていたのか、高めのボール球に手を出していました。(目線を下げろと)ベンチで注意されたのではないでしょうか。和泉監督は的確にいいアドバイスをされたと感じました。高校に入って4カ月あまり。厳しさを経験しだしたところです。様々なことを学んでいくんです。

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