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【高校野球】為せば成る――ストイックな努力でプロ注目選手にのし上がったオコエ

今年の甲子園は早実の清宮幸太郎ばかりクローズアップされるが、そこでプロのスカウトに強烈なアピールをしたのが関東一のオコエだ。

2015/08/16

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プロのスカウトにも強烈な印象を与えた

 夏の甲子園が大いに盛り上がっている。今夏の話題の中心は言うまでもなく早実(西東京)のスーパールーキー・清宮幸太郎内野手であろう。しかし、まだ1年生。今秋のドラフト候補としてプロから注目を浴びる3年生選手たちの活躍も目を見張るものがある。関東一(東東京)のオコエ瑠偉外野手も、その1人だ。

 甲子園初登場となった第6日(11日)の高岡商(富山)戦ではリードオフマンとして躍動した。まず初回の初打席で強烈な右方向へのゴロで一塁手を強襲し、ファウルゾーンへボールがはじかれると驚異的な俊足で一気に二塁まで進塁。その後も3回には1イニングに2本の三塁打を放って大会史上2人目の記録を作るなど4打数3安打4打点をマークしただけでなく脅威の走力と強肩も見せつけた。ポテンシャルを存分に発揮して甲子園のスタンドで視察したプロ各球団のスカウトや関係者たちをうならせた。

 だが、オコエの特筆すべき点は身体能力の高さだけではない。冷静沈着で非常に大人びた立ち居振る舞い――。そして局面打開に必要なプラス思考に加え、高校生離れした高い意識の持ち主でもあることだ。

 それが証拠に高岡商を下し、試合後のインタビューで大勢の記者に囲まれても物怖じすることなく終始落ち着いて答えている姿は非常に印象的だった。東東京大会の時から有望株として熱い視線を向けられてはいたが、その期待以上の大暴れを甲子園の初戦からいきなり披露。それによってどうしても清宮に傾倒しがちだったメディアも鮮烈なインパクトを与えられ、オコエの下に殺到したのだ。それでもオコエは「凛」とした姿勢を崩さず、これまで何度も繰り返し受けていたはずの質問であっても嫌な顔ひとつせず丁寧に応じていた。

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