1試合平均得点10点弱 極端な「打高投低」だった、夏の甲子園【広尾晃の「ネタになる記録ばなし」】
ブログ「野球の記録で話したい」を運営中で『プロ野球解説者を解説する』(イーストプレス刊)の著者でもある広尾晃氏。当WEBサイトでは週2回、野球ファンがいつもと違う視点で野球を楽しめるコラムを提供していく。今回は、データから夏の甲子園を振り返りたい。
2015/08/22
今大会最多本塁打は3本
次に個人打撃成績。10打数以上が106人いるが、部門リーダーと主要な選手を紹介したい。
打率1位は、優勝した東海大相模の内野手の磯網栄登と興南の具志堅大輝。磯網は3回戦まで12打数9安打.750。夏の記録である1988年の津久見、古閑の11打数8安打.727を抜く可能性があった。具志堅も3試合ながら6割だった。
注目の早稲田実、清宮幸太郎は打率.474で11位。1年生ではもちろんトップの数字だ。打点でも花咲徳栄の楠本晃希の9に次ぐ2位だった。
最多本塁打は、九州国際大付属の山本武白志と、仙台育成の平沢大河の3本。
山本武白志は元千葉ロッテ監督・山本功児氏の長男。平沢ともにドラフト候補の選手だ。
オコエ瑠偉は18打数6安打の.333、盗塁はなかったものの興南戦では決勝のホームラン、高岡商戦では足で稼いだ三塁打など4打数3安打4打点、抜群の守備、走塁だけでなく勝負強さも発揮した。
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