【MLB】好守に指揮官も興奮。ライトで通算100個目の補殺のイチロー、バックトスのコローン
5日のマーリンズ対メッツ戦は、メッツが7-0で完勝した。この試合でイチロー、コロンの二人に『金を払う価値ある』好プレーが飛び出した。
2015/09/06
監督も絶大な信頼を寄せるイチローの肩
そしてこの試合で、もう一人の大ベテランが匠の技を魅せた。
コローンと同じ1973年生まれの同級生のイチローだ。
6回表、ラガレスが放った打球は、一塁手の横を抜けてライト線へ。イチローは回り込みながら捕球。俊足のラガレスは横目でチラリとイチローを見た後、一塁を蹴って二塁へ走る。しかし、イチローからのピンポイントの送球がロハスのグラブへと吸い込まれ、ラガレスは二塁ベース手前で見事に憤死。イチローの十八番『レーザービーム』が発射された瞬間であった。
このプレーにファンもマーリンズベンチも大喜び。特にマーリンズ監督であるダン・ジェニングスは、興奮気味に語っている。
“As soon as Lagares made that turn, it’s like, ‘Ok, if you’re going to test it, you’ve got a chance to lose.
From the time he arrived in Seattle in ’01. He’s maintained it. He goes out every day, he long tosses. Even on off-days, he goes out and does the same thing. ”
ラガレスが(一塁ベースを)大きくターンした瞬間に、『オーケー、キミはイチローに挑戦するつもりなのだな。キミは負けるぞ』と思ったよ。イチローは01年にシアトルに到着してから、(強肩)をずっと維持している。彼は毎日トレーニングを積み、ロングトスを行っている。オフの日でさえもだ。
41歳となったものの、イチローの肩は監督から絶大な信頼を得ているのだ。ちなみにこのプレー、イチローのライトとして100個目の補殺となる、記念すべきレーザービームであった。
かつてセーフコフィールド(シアトル)のライトは『エリア51』と名付けられていた。イチローの華麗な守備と、正確無比なレーザービームに対し、最大限の敬意が込められていたのだ。それから長い時間が経過したものの、『エリア51』は人々の記憶に深く刷り込まれている。
ワンサイドゲームの中で飛び出した、2つの匠の技。
これこそ、『金を払う価値のある』プレーと言えるだろう。