【MLB】田中にも可能性があった? 代理人、メッツ故障明けエースの投球回数上限進言でポストシーズン起用なしか
プレーオフ進出の可能性が高いメッツは、トミー・ジョン手術明けのマット・ハービーもフル回転させるべきかが議論になっている。これは、ヤンキースと田中将大にも起こりえた問題だ。
2015/09/09
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もし田中が5月にDL入りしていなかったら……
そして、ルービンが「ヤンキースも直面する可能性があった」とするのは、右ヒジに潜在的な問題を抱える田中将大と、肩の手術で2013年を全休し、昨季も76回しか投げていないマイケル・ピネイダの2人に関してだ。
ジョー・ジラルディ監督はこうコメントしている。
“I might be going through this, yeah. I might be going through this on this side of town,” manager Joe Girardi said Sunday before the Yankees hosted the Rays at the Stadium. “I feel for everyone over there. It’s tough. . . . I can’t imagine what Terry (Collins) is going through.”
「この問題はウチにも起こりえることだ、この街のもう一方(訳者注 ヤンキースはブロンクス区に、メッツはその隣のクイーンズ区に在る)で起きているこの問題がね」と、ジョー・ジラルディ監督は日曜日の地元でのレイズ戦の前に語った。「このことに関する苦しみはよくわかる。タフな問題だ。テリー(メッツのコリンズ監督)がどう対処するかはわからないが」
実際には、ヤンキースはイニング数制限の問題に瀕しているわけではない。
田中はDL入りで5月は丸ごと戦列を離れ、ピネイダは8月のほとんどをDLで過ごしたからだ。
2人とも前腕の故障だった。これらのDL入りで、ピネイダの投球回数は128回1/3、田中は128回と結果的に抑制されている。しかし、仮にそれらの故障離脱がなかった場合、いわば「病み上がり」の彼らを今季どこまでフル回転させていいかというのは、ルービンが指摘の通り大きな議論の対象となった可能性大だ。
ジラルディ監督は、近年主流になりつつある故障明けの投手や若手への投球回数制限の考え方には、基本的に賛成のようだ。
“I buy into that. I do,” Girardi said. “As young players physically mature, their bodies get stronger and they get used to it.
「それについては賛成だよ。若い選手は肉体的に成長していくに連れ、多くの投球回数に対応できるようになっていくからね」
ちなみに、ヤンキースがポストシーズンをフルに戦い世界一になるには、田中はレギュラーシーズンでは8日のオリオールズ戦を含め5度、ポストシーズンでも5度くらいの登板が必要になる。
投球回数に換算すると65回くらい、今季合計は193回投げることになる。これはギリギリ許容範囲か。
そうなると、結果的に5月のDL入りは良い温存になったと言えるのかもしれない。
出典:”Yankees almost faced a Matt Harvey-like crisis of their own with Masahiro Tanaka, Michael Pineda”@ New York Daily News by Roger Rubin in Sep. 6th 2015