【MLB】3Aで最多勝も「ここで喜んでいたらそこまでの選手」 村田透、プレーオフで結果を残し再昇格を目指す
6月にMLB先発デビューを果たした村田。マイナーに降格後も3Aで好調を維持。3Aでは最終的に15勝4敗防御率2.90という素晴らしい成績を残した。チームはこのあとにプレーオフに進出、その後はコールアップの可能性もゼロではない。村田の2015年はまだ続く。
2015/09/10
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3A最多勝も本人は淡々
6月終わりに、先発でメジャー初登板を飾った村田透(インディアンズ)の3Aでのレギュラーシーズンが終わった。
最終登板を7回4安打無失点で終え15個目の勝利を飾った。
普段から自身の勝ち星には拘泥することなく、内容を重視していた村田だが、6奪三振はともかく、無四球という内容に、常日頃課題にしていた、クオリティスタートとコントロールをクリアしたと、本人も納得だった。
マイナー最上級で1シーズンローテーションを守り、15勝4敗、防御率2.90という文句なしの成績を残した村田に舞い込んできた朗報は、最多勝の知らせだった。
しかし、いつもそうなのだが、この男はこのタイトルにも淡々としている。
「それはそれで、すごく光栄なことですが、ここはまだマイナーですから。ここで喜んでいたらそこまでの選手ですから」
そう、彼の道の終わりはここではないのだ。
大阪体育大学からドラフト1位で巨人に入団しながらも、NPBではついに一軍のマウンドに立つことはなかった。3年目のシーズンが終わった後、告げられたのは自由契約だった。
高校野球の名門PL学園からロッテに入団し、村田と同じくNPBでは一軍のマウンドに立つことなく、アメリカに新天地を求め、その後、台湾で主戦投手として活躍した小林亮寛氏(すでに引退)は、日本の育成システムに疑問を投げかける。
「日本は、二軍選手の数が多い上、試合数も少ない。それに一軍選手の調整の場としてファームを使うので、実戦が積めないんですよ」
その頃については本人から語られることはないが、村田も3年目の初めに何試合かの先発のチャンスで失敗すると、その後はファームでもほとんどマウンドに登ることなく、自由契約を言い渡されている。