【MLB】3Aで最多勝も「ここで喜んでいたらそこまでの選手」 村田透、プレーオフで結果を残し再昇格を目指す
6月にMLB先発デビューを果たした村田。マイナーに降格後も3Aで好調を維持。3Aでは最終的に15勝4敗防御率2.90という素晴らしい成績を残した。チームはこのあとにプレーオフに進出、その後はコールアップの可能性もゼロではない。村田の2015年はまだ続く。
2015/09/10
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ほろ苦いMLBデビューも、リベンジに期待
6月28日、村田はオリオールズ戦で先発のマウンドに上がった。このマウンドは、3回1/3、5失点という結果に終わったが、失点の直接の原因となった2本のホームランは、コントロールミスによるもの。自分のボールさえいけばやっていける、そう確信した。
信念は、マイナー降格後も揺らぐことはなかった。
3A復帰後初めての先発では星を落としたものの、その後10連勝でレギュラーシーズンを終え、史上、日本人最多となる15勝を挙げ、アメリカ野球の歴史に名を刻んだ。
村田はレギュラーシーズンをこう振り返る。
「3Aでは、すごく充実した日々を送ることができました。1年通して先発投手として仕事をできたのは大きな自信となりました。調子が悪い中でもゲームを作れたというのは自分には大きなことだと思っています。成績を残せたのは、オフシーズンのトレーニングがうまくできて、いい体づくりができたことと、そこで身につけたツーシームがうまく機能したことですかね。勝ち星を積み重ねることができたのは、バックが打って守ってくれた、リリーフ陣がしっかり抑えてくれたからです。チームメイトには感謝の気持ちでいっぱいですね。これからもこれに驕ることなく精進していきます」
2015年シーズンはまだ終わっていない。所属チームのコロンバス・クリッパーズは、村田の活躍もあり、プレーオフに進出を決めている。それが終われば、コールアップの可能性も高い。1シーズンともに過ごした仲間と美酒を味わうために、当面は、プレーオフに目は向いている。
「とにかく今は、プレーオフですね。内容よりも勝ち試合を作りたいと思います。コールアップについては、プレーオフが終わらないとわからないですね」
そう村田は言うが、気の早い我々は、どうしてもメジャーでの彼のリベンジ登板に気が行ってしまう。今シーズン中に、ぜひメジャー初勝利の一報を受けたいものだ。