【MLB】今季前半は「鳥なき里のコウモリ」。米サイトが日本のことわざで紹介する田澤純一の2015年
後半は炎上したが、前半は苦しいブルペンにあって奮闘した田澤を米サイトは日本のことわざを引用し「鳥なき里のコウモリ」と評している。
2015/10/27
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夏場以降に崩れた田澤
前半と後半で大きく明暗が分かれた。これがレッドソックス田澤純一の2015年だった。同球団のファンサイト『ボソックス・インジェクション』は、日本のことわざを引用しながら彼の今季のローラーコースターぶりを紹介している。
In Japanese they have a saying ? Tori naki sato no koumori. Don’t ask me to pronounce that. It’s the equivalent of the old English proverb “In the land of the blind, the one-eyed man is king.”
日本には「鳥なき里の蝙蝠(コウモリ)」ということわざがある。これをどう(日本語で)発音するかは聞かないでほしい。これは英語での古いことわざ「目の見えない者の国では片目の見える者は王様になれる」とほぼ同じ意味だ。
今季、レッドソックスの救援投手陣は歴史的レベルと言えるほど苦戦した。ボストンのブルペンこそ目の見えぬ者で構成された国で、少なくとも前半において田澤純一は見える者だった。
2015年シーズンは、その始まりではなくその目も当てられぬ終わり方によって記憶されるだろう。
8月の防御率は8.44で、4試合の登板に留まった9月にいたっては12.00だった。9月12日のレイズ戦では1死もとれず被安打4で4自責点だった。結局それ以降は出番がなかった。これを記事では、「日本で言う”Nakittsura ni hachi “(泣きっ面に蜂)だ」と解説している。
もし、田澤の今季がこの内容だけなら大きな落第点だろう。
しかしシーズン前半は全く異なるものだった。クローザーの上原浩治とともに「オートマチック2イニングス」として他球団に恐れられる存在だった。
開幕から例年通り好投を続けた。
4月は11試合で防御率1.69。5月は13試合で同1.59だった。しかし、今にして思えば4-5月計で24登板は過多だったかもしれない。2013年、2014年とも71登板とフル回転しているからだ。
6月も最初の5登板は無失点だったが、次第に疲労が蓄積してきたのか12日のブルージェイズ戦では、1死も取れず4安打5失点(自責点は4)と炎上した。その後は立ち直り、それ以降は7月末までセットアッパーの役割を全うするが、8月に入ると一気に崩れた。このことを記事では”Zenmon no tora, koumon no ookami”(前門の虎、後門の狼)と紹介している。